【第2位】居心地の良い2位は、政党の真の目的を目指さない安易さではないか。

 民主党は、いまだに腰が据わらず、党内がバラバラのように思えると多くの方が話しています。
 今日、ある席で隣りに座られた事業家の方が、「民主党ってどうなっているの」と聞かれましたが、「私のお答えするものではないですね」とお話ししました。すると、「それはそうだ」と。
 報道では、 民主党の前原誠司元代表は12日、自民党に対抗するために民主党を解党し、維新の党と新党を作るべきだと岡田克也代表に伝えたとあります。
 岡田氏は同日の記者会見で「今、何か決めているわけではない」と明言を避けたとも。今後、「解党」の是非をめぐる党内の路線対立が深まる可能性がありそうです。
 前原元代表は11日夜に細野豪志政調会長、維新の党の江田憲司前代表と年内の新党結成に向け、東京都内で会談しました。民主党内の保守系議員をまとめる細野、前原両氏の動きは、党勢が低迷する中、新党の設立で国民の期待感を高める狙いがあると言われています。
 しかし、民主党執行部は「国民に野党再編への期待はない。維新の分裂に巻き込まれるべきではない」との慎重意見が大勢。当面は国会での維新との統一会派検討を優先する考えとの報道です。
 
 このような報道を見ていると、公明新聞に次のようなコラムが掲載されました。
 先日の衆参予算委員会の民主党所属議員の質疑を聞くと、コラムが指摘するように「居心地が良い第2位」であまりにも頼りないと思います。そして、政党は、綱領に基づき、一致して政策にあたるべきだと思います。
 北斗七星 2015年11月12日 
 ◆民主党が政権を失って、約3年になる。「政権交代は残念ながら挫折に終わった」(朝日新聞11月5日付「天声人語」)との声もあるが、「終わってよかった」と思うことは多い
 ◆今年のノーベル医学生理学賞に選ばれた大村智・北里大学特別栄誉教授の評伝、『大村智 2億人を病魔から守った化学者』(馬場錬成著、中央公論新社)を読んだ時もそう思った
 ◆大村氏は産学連携の草分けだ。製薬企業から研究資金の提供を受け、有用な化学物質を見つけて特許を取る。企業は特許の使用権を得て、医薬品を開発、売上高に応じた特許料を大村氏に支払う。この「大村方式」は、研究室の充実や人材育成につながった
 ◆馬場氏は、「なぜ、世界第2位ではだめなんでしょうか」という当時の閣僚(民主党)の詰問について、「学術研究の現場は、世界で初めての発見や初めての理論構成の完成だけが価値を持つ。世界初でなければ、特許も取れないしノーベル賞も受賞できない」と論じている。特許取得がなければ、「大村方式」の好循環は実現しなかっただろう
 ◆科学や技術に無理解な政治が終わったことは、日本に幸いだった。与党と激しい対決を演じさえすれば、自民党に次ぐ議席が期待できる民主党。居心地の良い第2位で、責任政党に脱皮するチャンスはさらに遠のく。(山)