球春到来。大谷翔平選手が渡米、二刀流の活躍に期待が高まります。

◆投打の二刀流・大谷翔平選手が海を渡る。米大リーグで最速165キロの剛速球がどこまで通用するか。外野席へライナーでボールを運ぶ打撃もだ。まだ23歳。無限の可能性に心が躍る

◆“大谷投手”のように球速160キロ超を誇った伝説の右腕がいる。1934(昭和9)年、17歳の沢村栄治は日米野球でベーブ・ルースら強打者から次々と三振を奪った。その後もプロ野球史上初のノーヒットノーラン達成など輝かしい成績を残す。彼の名を冠した「沢村賞」は、毎年最も活躍した先発投手に贈られる最高栄誉賞だ

◆沢村投手のプロ野球在籍期間は5年しかない。徴兵で3回も戦地へ赴いた。手榴弾の投げ過ぎで肩は壊れ、3度目の従軍で帰らぬ人に。戦争は残酷の極みである

◆先月4日に亡くなった星野仙一さんは74(昭和49)年、中日のエースとして沢村賞に輝いた。中日、阪神、楽天で監督を歴任。仙台が本拠地の楽天を日本一に導き、東日本大震災の被災地に勇気を与えた。闘将は晩年、「ずっと野球と恋愛してきて良かった。もっともっと野球に恋をしたい」と

◆きょう2月1日、プロ野球12球団が一斉にキャンプインする。球春到来だ。また、沢村投手の101回目の誕生日でもある。かみしめたい。平和な時代に白球を追うありがたさを。「平和の党」の深い使命を。

公明新聞コラム「北斗七星」から。