【介護】介護職の待遇や労働環境を改善して、介護ケアのステータスを引上げよう。

 身近に介護をお世話になる家族がいると、改めて介護の重要性を感じます。
 介護の職場は、明らかに人手不足です。ひれから介護施設を開こうにも職員が集まらないとすればオープンに支障があります。無理すれば少ない職員に負担がかかることでしょう。
 職員不足の最大の要因は、低賃金と重労働にあります。加えて、職員自身のキャリアアップに応えられない処遇にもあると思われます。
 先日、お会いした介護現場をリードするケアマネの方から、介護職員が「働きながら学べる」仕組みを作って欲しいと要望されました。それは、介護の分野もまたスキル向上のためのステップアップを資格取得やセミナーで受けなければならない時代です。しかし、夜勤や人手不足では、勤務外の学びは難しいと言うものです。
 私は介護職を看護職と同様の位置に引き上げなければならないと思います。勿論、そのためには介護の皆さまの頑張りも大切ですが、それ以上に介護を受ける私たちが高い評価をしていくべきだと思います。そして、介護全体の底上げを図るべきだと思います。
 以下は、公明新聞の記事です。
 介護の現場からの発進です。ご覧ください。
介護職員の離職 待遇や労働環境の改善を急げ
公明新聞:2014年8月20日(水)付
介護現場で働く職員の離職に歯止めがかからない。
公益財団法人「介護労働安定センター」が先週公表した2013年度の調査で、介護職員の離職率は16.6%に達した。全産業平均(14%台)よりも依然として高い状況だ。
政府の試算によると、介護職員は、団塊の世代が75歳以上となる25年度に、今より100万人多い約250万人が必要と見込まれている。新たな担い手を確保するとともに、介護職員の職場定着への取り組みを強化しなければならない。
高い離職率の要因の一つが、賃金の低さである。厚生労働省の統計調査によれば、福祉施設介護員やホームヘルパーの平均賃金は、全産業と比べ月額10万円以上も低い。政府は介護報酬改定で介護職員の処遇改善につなげてもらいたい。
介護職は、同じ職場で長年働いていても、経験に比例して収入が伸びるとは限らない。家庭を持つ男性が介護職に就くには、長く働き続けられる給与水準やキャリアアップの仕組みをどう設計するかが問われてくる。
埼玉県では、経験や資格に応じたモデル給与表を提示して事業所の処遇改善を促すとともに、給与が低い事業所には公認会計士を派遣し、個別指導を実施している。一方で、優秀な介護職員や離職率の低い事業所の表彰などを行う評価システムもある。こうした取り組みは、職員の労働意欲向上が期待でき、職場定着を後押しする。
職場環境の整備・改善も欠かせない。介護の現場では要介護者をベッドから車イスに移すなどの重労働を繰り返すため、介護士の多くは腰痛に悩んでいる。負担を少しでも軽くするために、介護機器の導入を進めるべきだろう。
一方、介護職は「夜勤があり、きつい仕事」とのイメージがつきまとう。学校教育の現場で、介護職の重要性や尊さを学ぶ場を設けるなど、多くの人が興味を深めるような取り組みも必要である。
ある調査によれば、介護職は働きがいのある仕事だと感じて、その道に進む人が多い。政府や事業所は介護職員の意欲に応える処遇改善と魅力ある職場づくりを進め、人材確保に努めるべきだ