【八島一般質問】知事退職手当、「責任、量、内容を総合的に判断」は妥当、その上で、退職金のあり方を問いたい。

 八島功男の一般質問の第2項目目は、知事の退職手当についてです。
 私は、今回の知事退職手当てが減額されていることを金額ベースで明確にしながら、今までの橋本知事の見解を明示して質問しました。
 それは、県職員の退職金が約400万減額となった局面と共に、一般県職員と知事退職金の性質の違い等の知事退職金のあり方を問うものです。
 しかしながら、知事の見解は金額水準による判断になっていました。これは少し残念です。
 以下、質疑を掲載します。
 八島功男質問
 次に,知事の退職手当について知事に伺います。
 最初に申し上げるべきは、知事並びに副知事の退職手当は30%の減額が条例で決定していることです。
 これは、平成22年第3回定例会で、県住宅供給公社の解散を初め、保有土地等に係る将来負担縮減のための追加対策を実施するにあたり、県政の責任者として責任を明らかにするために、「知事等の給料及び退職手当を減額する」として議会の決議を得たものです。
 と同時に、この決議は、責任の所在を一過性にせず、将来の退職金も減額しようとするものです。その意味で、他県比較など退職金額に対する議論への回答であったと考えます。
 そして、今回の知事退職金については、今定例会で引き上げの改正案が提出されないことで、すなわち、給与月額134万円に在任期間48月を乗じて得た金額に100分の56の割合を乗じた金額36,019,200円が確定しました。これは、4期目終了時、2割削減して受領された金額41,164,800円に比較して、更に1割相当の5,145,600円を減額するものです。
 知事退職金について、過去の本会議質疑の知事答弁は、「職務の内容と処遇のあり方全般を見ながら、総合的に判断する必要性」及び、「国の一般職の公務員である事務次官と比べてはるかに低い水準にあり、4年間の給与総額という面では、退職手当を含めても文書通信交通滞在費を含む国会議員の歳費等の総額を下回る状況」と述べ、知事の退職手当水準は妥当と答えられました。
 また、「責任の重さ、仕事の量などの職務の内容を見ながら、全体的な処遇のあり方が適切かどうかを総合的に判断する必要」を示されました。
 さて、ここで私は、先の第1回定例会の「職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例」の異例な先議を思い起こします。官民格差を是正し、約400万円の職員退職金を4段階で引き下げる措置でした。ここに、今回お伺いする要因があります。
  それは,今申しあげた一般職退職金の段階的な引き下げを行ったと同時期に,いくつかの県において,知事の退職手当についても引き下げをし,その際,特別職報酬等審議会において審議を行った県もあると聞いているからであります。
 そこで,本県でも,茨城県行政組織条例にある特別職報酬等審議会を活用し,退職手当の水準のあり方を検討してはいかがでしょうか。
 以上を踏まえ,知事の退職手当の在り方について,改めて橋本知事のご所見をお伺いします。
 橋本知事答弁
 次に、知事の退職手当についてお答えします。
 私は、これまでも申しあげているとおり、退縮手当については、責任の重さ、仕事の量など、職務の内容を見ながら総合的に判断していく必要があるものと考えているところです。
 
 また、議員からお話がありましたように、先般の一般職の退職手当の引き下げとあわせ、いくつかの県で知事の退職手当の引き下げが行われておりますが、これらの県の引下げ後で見ましても、現在の本県の退職手当水準は本則で見ると全国で30位、特例的な減額措置を講じている県があることを考慮した場合でも26位となっており、また、関東一都六県の中では最低の水準にありますことから、私としては、本県の規模などを考慮した場合、県民の皆様のご理解をいただける水準にあるのではないかと考えております。
 したがいまして、議員からご提案のありました特別職報酬等審議会につきましても、現在の本県の退職手当水準を考慮いたしますと、ただちに活用する状況にはないものと考えておりますが、今後、全国的に見直しが進む状況となった際には、その活用についても検討をしてまいりたいと存じます。
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