【風立ちぬ】「風の吹き始めた時代」に「さあ、何としても生きていこう」と、希望の明日の風が巻き起こる。

 68回眼終戦記念日。8月15日は、「不戦」「平和」を誓い合う日です。軍国主義から決別し、平和主義へ。日本の復興は、その一点から始まり、世界が驚く発展があったと思えてなりません。
 先日、1982年初版の「日本国憲法」(小学館)をコンビニで購入して参りました。「読んでから考えませんか?」、大きな活字とともに29枚の写真が印象的です。
 書籍 日本国憲法「朕は、日本国民の総意に基づいて、新日本建設の礎が、定まるに至ったことを、深くよろこび、枢密顧問の諮洵及び帝国憲法第73条による帝国議会の議決を経た帝国憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる」
 そして、時の内閣総理大臣は、外務大臣をも兼務する吉田茂でした。
 前文の中には、「政府の行為によって再び戦争の惨禍がおこることのないやうにすることを決意し」とあります。
 今日の、終戦記念日に当たり、憲法の平和主義を守り抜きたいと思います。
 そんな思いの中で、スタジオジブリの「風立ちぬ」を鑑賞して参りました。
 「風立ちぬ」は、堀辰雄の小説から、「風立ちぬ、いざ生きめやも」の詩句を引用し、零戦を開発した堀越二郎の個性の融合を試みた作品です。そして、純粋な文学の「美」を追求し、自らの結核とより重い病状の婚約者との切なくも美しいロマンを感じさせます。
 堀越二郎もまた、航空機の性能とフォルムに「美」を追求したと言えましょう。開発した零戦が、一機も帰らない悲惨な事実を訴えていると思います。
 ともに、「生」と「死」の中で、生きようとする意志を宮崎監督は、東日本大震災を経た今に大人のロマンの中で言いたかったのかもしれません。
 

風立ちぬ2

 

風立ちぬ