国土交通省が推進する「サービス付き高齢者向け住宅」について公明党地域包括ケアシステム推進本部が、所管する国交省へのヒアリングをしたことが公明新聞に掲載されました。
この「サービス付き 高齢者向け住宅」については、超高齢社会にあって「住まい」を真ん中にした地域包括ケアシステムの切り札的になぜか厚労省ではなく国交省が所管するじぎょうとして推進されました。
私自身は疑問に思う事が多いと言わざるおえません。
①地域包括ケアシステムの目指す「住み慣れた地域で生涯を全うする」暮らしの場として本当に適当かどうか。
②60万戸の目標達成を急ぐあまりサービスの質確保に対して安易になってはいないか。
③結果として集団生活であり、介護度合いの進展と介護そのものが調和されていく事が担保できるか。
④住宅そのもののグレードや質のバラツキが大きく住居ごとの差異が激しくはないか。
⑤県や市の福祉部門が適切に調査や指導が入れるのか。
⑥地域に開いた住宅として運営されていくのかどうか。
⑦介護保険の住所地特例制度を利用した首都圏から地方への高齢者の住み替えにすぎないのではないか。
⑧生活保護受給者を専門に住居させるなど本来の目的外の設置はないのか。
⑨本来は、厚労省の事業ではないのか。
などを正直に懸念しています。
以下は、公明新聞の記事です。
地域包括ケア加速へ サービス付き住宅で議論 党推進本部
公明党の地域包括ケアシステム推進本部(本部長=桝屋敬悟衆院議員)は24日、衆院第2議員会館で会合を開き、高齢者が安心して暮らせる住宅のあり方について、厚生労働省や国土交通省から説明を受け、意見を交わした。
地域包括ケアシステムは、介護が重度化した高齢者でも住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、医療や介護、住まい、生活支援などを一体的に受けられる仕組み。公明党は、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、同システムを各地域で定着させていく方針だ。
会合の席上、国交省は、居住者に対して生活相談のほか、食事などの提供も行うバリアフリー住宅「サービス付き高齢者向け住宅」の現状について報告した。
同住宅は11年の高齢者住まい法の改正によって地方自治体の登録制度が開始され、14年1月末時点で13万8254戸まで拡大。国や自治体は、同住宅に対する家賃補助などの支援を講じている。
会合で出席議員からは、高齢者が安心できる住まいの確保には、「サービス付き高齢者向け住宅に頼らざるを得ない」とする一方、同住宅に移り住む一人暮らしの高齢者が増えていることに伴い、これまで住んでいた家が空き家になっていく事態に対して懸念が示された。
また、都内で「高齢化が進む高層団地の中にはサービスの提供がない高齢者住宅になっているケースもあり、孤独死が増えている問題への対応も不可欠だ」などの意見が出された。
今後、同推進本部は、事業者独自の取り組みとして、入居者の収入に応じた家賃減免を行う、地方のサービス付き高齢者向け住宅を訪問し、経営者や利用者の声を聞くほか、都内の高齢者住宅の実情を探り、対策を検討していく予定。