茨城県教育委員会の8月定例会議が開催されたことから一般傍聴の規則に従い傍聴して参りました。
今日の教育委員会は、来年度の使用教科用図書(教科書)の採択についてが議案です。
いわゆる教科書の選定にの執行部から提示された内容は、各県立学校ごとにどの教科書を選定してのか、複数の教科書を県の評価3と各学校の外部識者を含む選定委員会の結果3により報告されました。
県の評価は、①学習指導要領との一致、②中立・公平でバランス良い話題や題材の選定記述か、③生徒の意欲を喚起するかを評価項目に、各学校では、①記述内容が本校生徒の心身の発達段階や特性に即しているか、②内容の程度は、本校の学力水準に適合しているか、③内容の記述や分量、または生徒の進路に適切かなどが日立一高の場合は評価項目となり、ABCの三段階で記されています。なお、学校枚の基準はその学校により違いがあります。また、ABCf教科書の優劣ではなく、学校に適切であるかを指しています。
これらのABC三段階評価とともに複数の教科書の比較票が選定理由として記載されたものです。
これらが事務局から説明の後、教育委員の皆さんが従前に話し合われた本県採用教科書に対する所見が文書で示されました。
それによれば、
1.平成26年1月28日付け25文科初等1159号の「『中学校学習指導要領解説』および『高等学校学習指導要領解説』の一部改訂について」の通知のとおり、現行の教科用図書を使用する際においても、領土に関する指導や自然災害における関係機関の役割党に関する指導に当たっては、改訂後の「高等学校学習指導要領解説」を十分参照の上、その趣旨を踏まえ、適切に取り扱われたい。
2.教育基本法第2条の規定のとおり、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うように指導されたい。
3.生徒の多面的・多角的なものの見方・考え方を育て、公正に判断する能力と態度を養うために、教科用図書の他にも、副読本や資料を活用するなど、指導の工夫改善を図られたい。
が、示されました。
その後の質疑では、
①慰安婦や拉致など記載の有無の差異に配慮されたい。
②グローバル社会とは、コミニュケーション手段として英語の必要性が協調されるが、本来は日本の暖冬や文化を踏まえた上でコミニュケーションするものだ。
③孫正氏、ホリエモンをヒーロー化している教科書もある。大事なことは時代の影響を正確に捕捉して指導する事。
④高校全入時代であるが、入試において相応能力の選抜がされている。また、生徒の才能の開花は、時期やキッカケを考えても単純ではないことを知り対応して欲しい。
⑤教科書選定も過去に捉われずに行う事が必要。
⑥大学進学至上主義ではいけない。良い大学が良い人生を決定づけるわけではないという事も教えて欲しい。
⑦やはり、教員の教え方が大事である。選定は時代の変化を考慮しながら、柔軟は発想で行う事も大切。
などの教育委員の意見がありました。
この教育委員会は、その後第3回県議会提出議案と人事案件となったことで、非公開になりました。ここで私は退席となった次第です。
教育委員は、各自の意見を述べる自由度と活発性があることに安心しました。
今後地方教育行政法の改正により教育委員会の有かだが変わります。今の形の委員会を拝見して、次年度以降新しい教育委員会や総合教育会議を拝見して、その変化を見極めたいと思います。
その意味で貴重な経験をした次第です。