【発達障がい】5歳児検診の導入で、発見と関わり、家庭のケアを包括的に実施。

 先日、発達障がいのお子さんにご苦労されているお母さんたちにお会いしました。
 発達障がいへの理解はまだまだ進んでいません。発達障がいであることへの理解のないままの対応は、子を持つ親御さんたちを苦しめます。また、お母さんたちは、未来ある子どもたちを健常に成長する事をあきらめることはありません。
 障がいの早期発見のための専門員が絶対的に不足しています。発達障がいの子とともに両親家族をトータルにケアするシステムが必要です。一人一人のケアプランは欠かせません。
 その中で、葛飾区の先進事例が紹介されました。
発達障がいを早期発見/専門員が幼児の行動観察/幼稚園・保育園で実施 5歳児健診の結果踏まえて/東京・葛飾区
 東京都葛飾区では今年度から、発達障がいの早期発見に向けて5歳児健診を開始した。この中には、発達支援専門員が幼稚園や保育園に出向いて行動を観察することが盛り込まれている。これは、23区では初めての取り組み。一貫して推進してきた区議会公明党(出口良行幹事長)のメンバーはこのほど、区の担当者から話を聞いた。
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 健診の主な内容は、身長と体重の測定、視力検査、そして家庭での幼児の様子を知るためのアンケート。アンケートの結果で「今後の対応が必要」と判断された場合は、その保育者(幼稚園教諭や保育士など)へのアンケート、発達支援専門員による集団遊びの観察、医師の診察を行い、必要に応じて専門機関につなげていく。
 集団遊びの観察は、(1)運動=姿勢、体の動き、手先の使い方など(2)言葉、コミュニケーション=話をきちんと理解しているか、先生や友達と関われているかなど(3)集団生活=集団生活のルールを理解し守れるか、その場に応じた対応ができるかなど――の三つのポイントで行われる。
 発達障がい発見のための手掛かりとなる多動性や旺盛な好奇心は、3歳児以降によく見られるもので、同区がこれまで行ってきた3歳までの乳幼児健診では発見が難しかった。
 担当者は「5歳になると、母親との2人だけの関係から社会性が広がってくる。他の子や大人との関わりの中での行動を見て、早期発見につなげたい。早ければ早いほど、改善の伸びしろは大きい。小学校に入ってからでは、勉強がどんどん進んでいくので支援が難しくなる」と、5歳児健診の意義を強調した。
 同区は2012年度から3年間、一部の園でモデル事業を実施し、効果を挙げてきた。今年度、対象となる区内の5歳児は3600人程度と見込んでいる。
 出口幹事長は「学校側も、どんな特徴の子が入ってくるのかを知っていれば、適切な対応ができる。小学校との連携強化を、さらに後押ししていきたい」と述べていた。
 公明党は5歳児健診の導入について、11年9月の定例会で小山達也区議が、14年11月の定例会では黒柳譲治区議が、それぞれ訴えていたほか、毎年の予算要望でも求めてきた。