【国会】菅総理の延命のために国会など見たくもない。今やるべきことがあるはずだ。

 国会の会期延長が70日と決まった。
 迷走に次ぐ迷走で、既に退陣を表明したはずの菅総理が何ができるのかすら分らない。ましてや、民主党執行部と菅総理のやり取りは滑稽ですらある。一体、公党間の合意事項とは何なのであろうか。政府も民主党も、意思ある組織はメルトダウンしていると言わざるおえない。
 以下、第三次補正予算案が大幅にずれ込むおそれがある70日延長に対して反対した公明党遠藤乙彦衆議院議員の反対討論の全文です。
 「ポスト菅は菅」とありえない恐るべき事態を表した討論は、皆が納得するものです。
 ついで、公明党坂口力衆議院議員のホームページから、「菅総理への友情を忘れていない私から」とのオピニオンを転載します。
 「これから辞任までの短い時間をどう過ごされるかです。在任期間は後1ケ月でも3ケ月でも50歩100歩です。短いほど菅総理の名を残すことになります」と心情を述べられています。
  遠藤乙彦議員の反対討論 
 「私は公明党を代表して、ただいま議題となりました今国会の会期を70日延長する提案に対して反対の立場から討論を行うものであります。
 言うまでもなくこの度の大震災と東京電力福島原発事故は我が国にとって極めて重大かつ深刻な危機をもたらしており、これまで死者1万5471人・行方不明7472人を数え、100日経った今日に於いても今なお12万を超える方々が避難生活を余儀なくされているのであります。
 公明党は震災発生以来、被災者の生活を守るため、また災害復旧のため、現地の厳しい実情を綿密に調査したうえで、政府に対して数々の提案を行って参りました。さらに国会においては震災復興のための第一次補正予算および関連法案の成立に協力してまいりました。そして迅速な震災対策を打ち出せない菅内閣に厳しくその対応を訴えてまいりました。
 しかし菅内閣は福島原発事故の初動に於いても、その後の避難・収束措置においても、危機管理能力があきれるほど欠如し、むしろ国民のあらたな危機感と不安を増幅しているのであります。こうした菅内閣に対する国民の不信は日増しに大きくなり、野党はもとより与党の大勢も一日も早く菅総理を辞任させるべきとの声が高まったのであります。
 そして6月1日、我々自民・公明・たちあがれ日本の3党は意を決して菅内閣不信任決議案を提出致しました。与党・民主党のなかにも、被災者のためにこの内閣不信任決議案に同調したいと考える議員が70名以上も結集し、ついに本会議に於いて内閣不信任決議案は可決する見通しとなったのであります。そのためあわてた菅総理が、民主党代議士会で見せかけの辞意表明をおこなうことで、不信任案は否決されたのであります。
 ところが、この代議士会の菅代表の辞任ほのめかしあいさつは菅総理延命のためのものに他ならないことが明らかになるや、民主党の鳩山前総理も激怒し、あらためて菅おろしの声が再び大きく広がったのであります。
我々公明党は震災復旧が遅々として進まず、放射能汚染が続き、福島原発の明確な収束も見通せない中、このまま菅総理が居座り続けることは徒に政治空白を長引かせるだけであり、容認できない。すぐに辞めるべきだと主張し続けてきました。その一方で国会は閉じずに、被災者対策や本格的な復興予算の早期編成と成立に取り組むべきだと強く訴えてまいりました。
 しかしながら与党は今国会の会期末直前になっても、一向に会期延長の具体的な方針が決められず、今日の会期末を迎えたのであります。その原因はまさに総理の延命と保身以外の何ものでも無いのであります。これが政権与党の姿なのですか?これが一国の総理の姿でしょうか?毎日どれだけ悲惨な思いを被災者が募らせているのか、その気持ちや立場が全く分かっていないではありませんか。
 会期末の今日、すったもんだの挙げ句提案された70日延長は、一体どういう目的で、国会で何をやりたくて70日としたのか全く不明です。もしそこに国民が納得する合理的な理由があるなら、なぜ総理自らキチンと説明をしないのでありましょうか?
 一昨日までは120日程度の延長といい、昨日は50日といい、今日は70日という。毎日毎日クルクル変わるのは何故ですか?執行部を始め民主党の大勢は菅総理に一日も早く辞めてもらいたいというものであり、一方菅総理は一日も長く石にしがみついても総理の椅子に座りたい、この葛藤のあらわれであります。
70日といえば8月31日までです。一昨日、岡田幹事長は与野党幹事長会談で120日延長を示唆した折、第三次補正予算は8月のお盆明けから9月はじめに提出する見込みだと説明されました。
 ところが今日は第三次補正予算の編成は会期終了後と説明しています。本日、枝野官房長官も記者会見で、第三次補正予算については後継首相が対応するとの認識を示すなど、全く矛盾する説明を行っています。
 もし国会が8月末まで延長され、それまで菅総理が辞めないなら、会期終了後の代表選挙となる可能性が大きくなり、第三次補正予算の編成作業は大幅に遅れ、国会提出は9月どころか10月にずれ込む恐れが出てくるのであります。今被災地の方々が最も知りたいのは、いつになったら本格復興のための第三次補正予算が国会に出され、いつ成立するのか。そして誰が菅総理に代わってそれを責任を持って実現してくれるのかということであります。
 今の総理と執行部が対立を繰り返す菅内閣はもはや政権政党の体をなしていません。まさに「再生不可能内閣」であり、一日も早く総辞職することが国民・国益にとって重要であるといわざるを得ません。
 
 われわれはこうした菅総理や現民主党執行部の優柔不断な政権の姿勢を嫌と言うほど見せつけられた以上、民主党の新代表を速やかに選出した上で、臨時国会を早期に開会し、与野党協力のもとで本格的な復興予算の一日も早い編成と成立を目指すことが国民のためであるとの結論に達したのであります。
 最後に民主党の皆さんに申し上げたい。菅総理の顔を本当に見たくないなら、この70日の会期延長の提案に勇気を持って反対してもらいたい。さもなくば、70日後、「ポスト菅は菅」という恐るべき事態が来ると申し上げ、私の反対討論と致します。
 坂口力議員のオピニオン
●菅総理への友情を忘れていない私から。
            元厚生労働大臣  坂口 力
 菅総理、あなたと国会で席を同じくしてから、少なくとも20年は経過していると思います。昭和50年当時、野党政審会長4人組として、社会党の伊藤茂さん、公明党の私、坂口力、民社党の米沢隆さん、そして社民連のあなた、菅直人さん、この4人組は「仲良しクラブ」として、勉強会などをしたことを鮮明に覚えています。1週間ほど北海道に研修旅行をしたこともありました。
 当時は決して与党になれない野党として、誰かがこの中から総理大臣になる可能性があるなどとは、夢にも思わなかった時代です。4人はそれぞれ6歳違いで、出身学部も、経済、医学、法学、工学と違いの中の友情でした。
 失礼を顧みず申し上げれば、わずか5人の社民連という少数政党のあなたが総理になるなどとは、誰も思わなかったし、想像もしなかったことです。しかし、世の中の巡り合わせは不思議なもので、そのあなたが総理になりました。「仲良しクラブ」の4人の中で、伊藤さん、米沢さんはすでに引退され、たまたま残っている私が代表してお祝いを申し上げなければなりません。しかし、4人が集まったら、実際にはどんな言葉をかけたかと想像しています。「世の中は解らないものだ」そう言いながら笑いあったと思います。
 しかしながら、最近は笑っていられない事態に立ち至っています。話はここからが本番ですが、正直なところ心配で見ていられない、それが私の心情です。あなたも私も野党暮らしで、帝王学を学んでいるわけではありません。トップに立った時の物事に対する対応の仕方や、手順などが身についていないことはやむを得ないと思います。そこは長い野党暮らしの悲しさです。それらを差し引いても尚心配が残ります。民主党は、官僚中心から政治家中心の政治を掲げましたが、何一つ前進しない事態になりました。官僚を上回る知識や企画力を持ち合わせていない政治家に官僚以上の仕事が出来るわけがありません。一言で言えば、日本は体調を崩しさらに悪化しています。国民の期待を受けて登場した鳩山、菅総理は、体調を快復させる処方箋を示すことが出来なかったということです。症状はさらに悪化したと言わなければなりません。
 菅総理は頑張っていると思っている人も少なくはありません。菅さんが努力をしているにも係わらず、何故日本の症状は悪化したのでしょうか。国民は毎日の報道から、居座り続ける菅総理がさらに病状を拗らせるのではないかと心配をしています。私が友人として見たとき、総理は国民の人気を気にしすぎていませんか。咄嗟の思いつきで発言していませんか。私の恩師は、「10年先に立って現在を客観視する人間たれ」と教えてくれました。解剖学の教授で後に京都大学総長になられた岡本道夫先生の言葉です。たとえ人気の悪いことであっても、熟慮の上で、長期的な展望のもとに、発言してほしいものです。
 最後になりますが、過去はともあれ、これから辞任までの短い時間をどう過ごされるかです。在任期間は後1ヶ月でも3ヶ月でも50歩100歩です。短いほど菅総理の名を残すことになります。長期的な展望の中で、何を言い残すかが、あなたの総理時代を象徴する最後の仕事です。役職長きが故に尊からず、展望広く、遠きが故に尊し。
 これだけは、私がやりますと主張される特例法案や補正予算はあなたでなければ出来ないような法律ではありません。そんなことよりも、広く、遠くの方まで展望出来る「ひとこと」を残して下さい。友人、菅総理に贈る最後の言葉と致します。
2011/06/22

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