昨夕は、公益社団法人日本青年会議所茨城ブロック協議会が主催する「憲法アクションデイズ -この国難、憲法から考えよう!-」からに、知人の呼びかけに応じて出席し、元航空幕僚長であった田母神俊雄氏の講演をお聞きしました。
田母神氏は、「この数年の政府は、問題を起こさないことが政治の目的になっている」として、正しいことが言えないとしました(ご自身の言論等をさすのかもしれません)。そして、国家緊急事態の規定のがないことは、東日本大震災等の災害有事にも初動態勢がなく、発生してから考えるという後手の政治態勢だと断じました。
そして、自衛隊は、応急復旧を作戦運用部が実行し原状復帰を図る、本格復旧は作戦計画が実行し対応するものだと紹介して、復旧の意義を「元に戻す」と明確に規定すべきとも話しました。加えて、有事には制服組がリードすべきとの持論を展開しました。
また、福島第一原発事故については、放射能被害はないとして、反原発運を左翼的と牽制するなど、これもまた持論を表しました。
更に、歴史認識、GDPこそ国力、アメリカの対日戦略、憲法改正ではなく一旦廃止、株主主義ではない伝統的な会社、自虐的な日本人の歴史観、第二次大戦の意義、日本と東アジアの関係、冷戦後の日本とアジアとアメリカなど、田母神節とも言える持論を縦横に展開しました。
これらは、氏が冒頭「危険人物の田母神です」とキャツチして講演をスタートさせたように、氏の個性溢れる思考と思想の開陳でした。今回の講演に真新しいものは感じませんが、これらの右傾的とも言える考え方が、現在の政治状況の中で広がるのだろうかと考えさせられる点もありました。