明日(10/10)は、茨城県議会決算特別委員会の第2回目の審議が開催されます。前回の第1回は、企業会計についての審議でしたから、明日から本格的に知事部局を各部毎に審査いたします。
私は、これからの決算特別委員会に臨む考え方を下記の通り纏めてみました。公会計度の中とは言え、決算は県民という株主に対する一年間の成績発表であり、事業執行の内容が的確であることは勿論のこと、予算との対比による執行態様も問われるべきではないかと考えます。その意味から、以下を記載しておきたいと思います。
決算特別委員会に臨む視点について
初当選以来2年連続の決算特別委員会に選任され、茨城県1年間の行政執行の主な成果を見る機会を頂きました。昨年は、前年度決算額を聞くことで、継続事業の前年比較を伺ったことや、報告書に記載の「事業の目的」や「事業の成果」が、前年と全く同一やほぼ同一の記載に疑問を述べさせて頂きました。これらは、私の経験経歴から、事業の成果は年々効果が出現するものと言う考え方から、稚拙な質問ながら、民間では当然のこととして前年比較の方法で決算を学ばせて頂いたものです。
さて、2年目の今回決算特別委員会は、次の視点から本年度成果を捉えてみたいと考えています。
それは、「各課、各事業を年初計画から比較して成果を捉える」です。
具体的には、①各部各課の予算事項(費目)と決算の差異を、補正の推移として捉える。
②中間の補正(費目転用の方法や権限)のあり方を伺い、年度初めの当初予算との対比を問う。
③年度初めにある各部の概要説明等の事業の事業事項名と「主要施策の成果に関する報告書」の事業名を比較して決算計数を確認する。
④あらためて「同報告書」記載項目は、各部決算計数の中でどのような位置づけであり、未記載事業の内実として定性的な予算使途について検討する方法を考える(これらは、当日資料に記載されているものと考えられる。また対外的な事業ではなく内部執行的な要因がそうさせると考えられるが、決算特別委員会のとして如何かを考えたい)
これらは、①年度末時点の決算日という確定された定点的な決算審査ではなく、
②年間の推移と事業によっては前年からの継続性の観点から、
③事業の変遷と結果を見ようとするものです。
公会計が単年度主義である側面と、県民生活実態は途切れなく継続していることを考えれば、予算執行が会計手法の中でももっと能動的に分析されるべきだと考えます。決算は、1年間の成績表であり、成果が問われることはもちろんのこと「総括と課題抽出」「問題意識の共有」が、執行部と議会にあっても然るべきと思われます。
今回、決算特別委員会の初日冒頭の提言は、決算特別委員会が、単に決算承認の基幹ではなく、本当の意味で決算から予算へ、さらに予算から決算への継続性と展開力を目指したいとのことと私なりに理解しています。
その意味からは、現在の「主要施策の成果に関する報告書」の形式を見直し、予算決算計数においては、①推移の時系列化 ②各課事業の予算決算の名称は当然同一 ③前年対比の明確化 ④人件費と物件費の明示 ⑤固定費と変動費区分の考察 をもとに精緻な報告書を期待したいと考えます。
端的に申し上げて、執行部提出の決算諸表の不備はあろうはずがありません。それゆえに、停止された表層をなぞる決算から、能動的に年間事業を総括する課題抽出型の決算分析の報告を頂きたいと思います。昨年度、執行部は事業施策の展開は、PDCAにより実行すると宣言しておりました。まさに、PDCAが端的に反映している報告書により決算特別委員会に参加したいと考えます。