車座で県政報告をさせて頂く中で、今年社会人になった青年に出会いました。
彼は、開口一番「石巻に2週間行ってきました。研修ですが、貴重な経験でした」と語りました。「えっ、すごいね。なんという会社に就職したのですか」と尋ねると、彼は、「株式会社ホットランドです」と応えました。
㈱ホットランドは、東日本大震災を受けて、工場を石巻に移転、新会社を設立させました。
「どんな会社?」と私、「『銀だこ』です」と彼。そうです、彼は全国たこ焼きチェーン「築地銀だこ」に就職し、同社の本社、石巻市大街道北で研修を受けてきたということです。
彼は、同社の「東北応援プジェクト『明日もがんばろう』」に共鳴して就職活動し、研修個所としては銀座もあるのだけれど、敢えて石巻を選択したそうです。
その経験は、目の当たりにした荒野であのり、遅々とした復興の実態であったと言います。研修は厳しく、同社の理念とともに、復興は地元共にあるとの実践でした。ある意味若さがあるからこそはじけるパワーで石巻に溶け込み、同苦して、時に石巻の皆さんから勇気頂いたとも話しました。
彼は、「おいしく召し上がれますように」を何度も口にし、思いを込めながら、鉄板のたこ焼きと格闘しました。語り口は、朴訥として流暢ではなかったようですが、誠実に取り組んたことが評価されたようです。
石巻にある「がんばろう石巻」の看板を目に焼き付けてきましたと話す彼の姿に、この青年がこれからの社会を確かに支えていくと思えてなりません。