【憲法の一端】9条と96条への取り組みが、親米離米のせめぎあいか。政治は、国民の意見を十二分に聞くことから始まる。

 昨日の朝日新聞コラム「日曜に想う」星浩特別編集員の「9条と96条 自民の深い溝」を興味深く読みました。
 これは、自民党の憲法改正議論の背景の一つに、「親米」と「離米」の対立があるというものです。今までもこの二つの路線があり、うまく使い分けしてきたけれど今後はぶつかり合うかもしれないという見立てです。
 「憲法9条の解釈変更」は、集団的自衛権の行使を目指して介錯変更を狙っている。日本とのアメリカの軍事的協力関係を強化しようとするもので「安保重視の親米保守」
 「憲法96条の改正」は、憲法改正のハードルを引き下げて全面的な改正を目指す。底流には「米国から押し付けられた憲法体制からの脱却」があり、「米国と距離を置く自主憲法路線」
 さて、現在の安倍政権は、96条改正の分が悪いとみて、集団的自衛権の解釈変更を目指しているように見えるというものです。
 衆議院憲法審査会は、憲法の逐条審査を行い、各党の見解を聞き取りました。公明党は、①現憲法は、優れている ②3原則を堅持し、時代の進展に伴う新たな理念を補強する「加憲」 を表明し、憲法前文を含む各条文へのコメントをしています。この詳細は、公明新聞6/1付4面に掲載の通りです。
 ともあれ憲法とは「国を縛り、国民を守る」最高法規です。国民の一人として関係しないという事はありません。だからこそ日本国の行く末を決定するかもしれない憲法の議論にも注目して欲しいと思います。