財務の透明性は、誰もが「見える」方法によるべきだ

 平成23年第1定例県議会の会派代表質問に、我が公明党の井手義弘県議が登壇しました。
 井手県議は、7項目の質問を全て橋本知事に答弁を求め、生活大県を目指す茨城県の県政のあり方や、予算案にある事業概要について質しました。
 
 1.公会計改革の推進について
 2.無縁社会への対応について
 3.新たなIT戦略について
   ①自治体クラウドの推進
   ②医療分野でのITの高度利用
   ③住民の孤立化を防ぐツールとしてのIT活用
 4.茨城農業の諸課題について
   ①TPPへの対応
   ②戸別所得補償制度の評価
   ③外国人実習生の現状を踏まえた担い手の育成
 5.医療基盤の充実について
   ①医師確保対策
   ②原子力安全等推進基金を活用した県北地域の中核病院支援
   ③医療分野の広域連携
 6.中国との交流拡大について
   ①観光客の誘引
   ②茨城県産品の中国市場への売り込み
 7.議会改革について
 でした。そして、再質問を行うなど知事の前向きな答弁をもとめました。
 私の総務企画委員会にも関係する「公会計改革の推進について」につき、井手県議は、
 ・行財政改革を徹底し、財政の健全化に資する手法として
 ・「単式簿記・現金主義会計」は、企業会計では使用されない実情を踏まえ、「複式簿記・発生主義会計」の導入が求められる。
 ・これは、財政の「見える化」に繋がる。
 ・たとえば、減価償却の考え方がないと、資産価値の変動が分らず、施設の更新や建替え計画に無理かでる。東京都は、退職給与引当金の大きさに財政のあり方が問われた。
 ・それでは、この茨城県庁舎の価値は把握していますか?。
 ・「複式簿記・発生主義会計」ならば、リアルタイムな財政状況が分る。
 ・現在の総務省方式改訂モデルでは、財務諸表があっても、事業別や施設別等の分析には役立たない。
 ・是非とも東京都方式の公会計改革に着手すべきである。
 と質問しました。
 橋本知事は、
 ・本県を含むほとんどの県が「総務省方式改訂モデル」を採用。
 ・資産については、公有財産台帳により減価償却を実施し、耐用年数を踏まえて修繕計画等を立てている
 ・県庁舎の22年3月末の台帳価格は、551億円。
 ・負債については、財政健全化法に基づき、将来負担比率の算定をし、債務保証に基づく将来負担見込額の把握をしている。
 ・東京都方式により、資産負債管理は的確になると想定する。しかし、他県比較や統一的な会計基準を整備して一斉に移行することが適当と考える。
 ・全国知事会でも新たな地方会計制度導入を提案している。
 ・総務省の研究会の検討では、平成25年度を目途に結論を出すとしている。
 ・したがって、今変更するのではなく、研究会の動向等を見ながら適切に対応したい。
 
 と言うものでした。
 知事からは、公会計改革への問題意識はあるものの、開発経費等をも理由に、現時点での東京都方式等導入はしないとの答弁となりました。
 
 この問題は、財政のあり方を問いかける大きな結論部分になります。リアルタイムではない財務情報で、本当の予算審議はできるのでしょうか。
 お金の配分に力点のある予算は、両建てや、将来負担等に不確実性を残しながら、数字が選考するものになる懸念があります。
 それは、皆が分っていながらも、一歩踏み出せない課題に思えます。
 真実を知ることが怖いのかもしれません。
 企業会計になれている私には、年度末ゼロにするために全額払い戻す処理をする会計は理解できません。
 単年度の事業などないのです。本来経費を出すべきなのです。
 ですから、出先事業の人件費は、一般会計が混在することになります。
 一体事業費とは何なのでしょうか。
 その議論を県民とともに行政がすべきなのだと思われます。
 これからも遅々として進まない議論も積み重ねたいと思います。