【レンコンブランド】品質の維持向上にまず病虫防除と圃場の管理、そして、高齢化や後継者対策に茨城レンコンブランド化を積極的に推進しよう。

 私の住む土浦の特産農作物と言えば「レンコン」であることは論を待ちません。
 日本一のレンコンを自負しており、市場である首都圏におけるの評価も高いことも間違いありません。
 その日本一のレンコン栽培地においてもいくつかの課題があります。1つは、蓮根の品質の維持であり、2つは、圃場の管理、3には、本当の意味でブランド化するという事です。
 このうち、1、2は、病虫によるものや外来生物による被害と言えます。
 ①「レンコンネモグリセンチュウ」によるレンコン黒皮症が商品価値の低下を引き起こすことです。
 
 レンコンネモグリセンチュウが、食用となるレンコンを結節している部分のレンコンの根に寄生し、養分を吸収することからレンコンに酸化鉄が沈着して黒変や変形を引き起こすというものです。
 防除対策は、圃場にセンチュウを持ち込まないことにつきますが、そのためには種レンコンの温湯消毒や圃場の管理体制としてレンコンの残渣や寄生植物のない状態を作ることが必要です。
 しかし、これからは容易なことではありません。農家は、どうしても有効な農薬の開発を望むことになります。効果的な農薬は魚毒性が高いことから使用容認には更なる研究調査が必要です。
 現在は、石灰窒素の効果的な利用法や、大綱植物による防除、早堀りによる被害軽減が普及所により指導されています。
 ②「スクミリンゴカイ(ジャンボタニシ)」による食害
 
 南アメリカ原産で、食用として持ち込まれた経過があるが、現在は有害動物に指定されています。特にイネの食害が有名ですが、繁殖力が非常に強いことから大量発生前に防除する必要があります。
 土浦市の一部でもピンク色の卵塊が確認されており、私も視認して確かめました。正直言って、気味悪い態様です。これらは、捕殺するしかなく、卵は水中に落として殺卵
し、圃場は石灰窒素による処理が必要です。
 ③「タウナギ」による圃場の畔破壊
 「タウナギ」は、いわゆる「ウナギ目のウナギ類」ではありません。日本在来種ではなく、中国では食用とすることから日本でもという事で入ってきた経過があります。
 この生命力が強く比較的大きなタウナギは、圃場の破壊をすることで、水管理に不都合な存在です。
 ④「カメ」による食害
 元々はペットであるカメが、圃場に放たれて成長することでレンコンの食害が出ています。私たちのエゴが引き起こしたものてすが、有効な防除対策はなく、発見時に捕獲して対応するしかない現状です。
 以上のように、レンコンそのものの品質の管理のために有効な施策と圃場の管理が、常に農家の念頭から離れません。生態系の維持や外来種の生息拡大等が、生産者を追い詰めていきますが、これもまた一定の受入をしつつ有効に対抗していかなくてはなりません。更なる研究が必要です。そして、生産農家の理解の上で、特産の維持拡大を図りたいと思います。
 更に、レンコンのブラント化も大切です。現在のレンコンの品種は農家の思い思いのものがあり必ずしも統一されているわけではありません。高齢化と後継者不足の現実の前で、品質の維持と生産向上は、ブランド化戦略で対応すべきことです。
 現在も進められているプロジェクトを支援したいと考えます。