街づくりの先進事例として、横浜市初黄・日の出町地区を訪ね「黄金町(こがねちょう)バザール2013」を見て参りました。
この「黄金町バザール」は、地域の環境浄化推進協議会と黄金町エリアマネジメントセンターが共同で開催する
アートフェスティバルで第6回の開催を数えます。京急線「黄金町駅」と「日ノ出町駅」の京急線高架下にステージを作り、今年は国内外15組のアーティストが参加しています。それはアートの展示であり、2ケ月の開催期間中にアーティストが滞在して創作活動するというワークシショップのようでもあるようです。
アートの鑑賞には、パスポートの称する冊子を購入する必要があり、同時に地域商店街の優待特典もあります。更に期間中に訪れたギャラリーなどのスタンプラリーを行いプレゼントを計画しているなどきめ細かな運営がされています。
この街づくりのスタートは、従来からこの地域が売買春等の違法な営業を行う小規模店舗250店舗があることから生活環境の深刻な問題解消への挑戦でした。単に問題解決するだけではなく新しく生まれ変わる町の創造をするためにアートに着目したものです。それは、持続可能な「アートによる、安全安心な街づくり」への力の結集であったそうです。
今日訪れたアートギャラリーは、メゾネット方式の長屋のような狭隘で特殊な作りの老朽化した木造アパートを見事に改装して作品を展示していました。また、京急線高架下のワークショップも、施設が画一化しておらず表側と裏側の建物デザインを変えるなどやはり建築デザインのプロの関与がすばらしいものと感じました。
加えて、「黄金町バザール まちづくりニュース」は、61号(A3、6P建)を数えるなど継続の力を感じます。今では、この黄金町バザールがあるから近隣のマンションに転居したという話題もあるようで地域の期初の目的は達成され新しいステージに向っているともお聞きしました。
土浦市には、モール505という商業スペースの集積地があります。この再生は喫緊の課題であり、モール505らしい、いやモール505だからこその新しい発想の上位企画と継続の力を見つけ育てなければなりません。そのためにも参考になる「黄金町バザール2013」でした。