【世界農業遺産】ため池に水不足に悩む先人の労苦を思い、シイタケに基幹産業の成長を願う。地域そのものが農業文化継承の全てだ。

 皆さんは、「世界農業遺産(GIAHS)」をご存知でしょうか。
 実は、私も知らなかったのです。「世界農業遺産」とは、国連食糧農業機関が認定するもので、「社会や環境に適応しながら何世紀にもわたり発達し、形作られた農業上の土地利用、伝統的な農業とそれと関わって育まれた文化、景観、生物多様性に富んだ、世界的に重要な地域を次世代に継承すること」を目的にしたものです。
 既に日本では、新潟県佐渡地域、石川県能登地域が先行認定され、今年、ここ国東半島宇佐地域と静岡県掛川地域、熊本県阿蘇地域が認定されました。世界では、11か国、25地域が認定されているそうです。
 ここ大分県では、「クヌギ林とため池がつなぐ 国東半島・宇佐の農林水産循環 ~森の恵み しいたけの故郷~」がそのタイトルです。
 ため池から営々とつながる水稲栽培とシチトウイ栽培、更にくぬぎを原木とする原木シイタケが本世界農業遺産の源泉です。
 八島・高崎県議は、国東市役所を訪れ世界農業遺産の概要と国東地域の概要を調査し、地域活性化への取組状況をお聞きしました。現実的には、大分県が先頭に取り組んだ経緯もあり、国東市では若干の戸惑いもあるようです。何ができて何がダメなのかを計りながら市内にPRしたい意向です。
 国東半島は、瀬戸内海国立公園に面する伝承文化の地域と言えそうです。文化財も数多くあり、海岸線のロケーションに富む地域であることから観光開発の期待が持てる地域と思われました。
 「世界農業遺産」という農業の切り口も大切であり、農業の伝承も地域と共に大切にしたいと思います。
 

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