新聞紙上を賑わす「特定秘密保護法案」について、衆議院で審議入りし公明党から大口衆議院議員が質問しました。
これは、国内外で情報共有推進し、「知る権利」明記し不安解消を目指すものです。特定秘密保護法案のポイントは、安全保障に関する国家機密保全を厳格化するため、機密を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法案が7日、衆院本会議で審議入りした。
また、外交・安全保障政策の司令塔機能を強化する日本版NSC(国家安全保障会議)を創設するための関連法案が与野党の賛成多数で可決され、衆院を通過した。
特定秘密保護法案は(1)防衛(2)外交(3)特定有害活動(スパイ行為)の防止(4)テロリズムの防止―の4分野に関する情報のうち、特に秘匿の必要がある情報を特定秘密として指定。これを公務員らが漏らした場合、10年以下の懲役を科す。
日本版NSCに正確な情報を効率的に集めるため、省庁横断的な情報提供ルールを定めたほか、機密保全を厳格化することで日本における情報漏れの懸念を解消し、国民を守る重要情報を諸外国と共有するのが狙い。
公明党から質問に立った大口善徳氏は「国内外から重要情報を迅速に入手し、分析できなければ国と国民の安全を確保できない」として特定秘密保護法制定の必要性を強調した。一方で、公明党として、「知る権利」や「報道の自由」を条文に明記し、正当な取材活動であれば処罰されないことを明確にするなど、同法案に対する国民の不安解消に努めてきたことを紹介。これらの規定の実効性について、政府の見解を聞いた。
安倍晋三首相は「これらの規定により、取材の自由などに十分配慮した本法案の運用が確保される」との認識を示した。
また大口氏は、行政によって特定秘密が広範囲に指定される懸念があると指摘。同法成立後の特定秘密は何件程度想定されるのかをただした。
安倍首相は、特定秘密の想定件数に関して「対象範囲を限定していることから、特定秘密の対象文書の件数は(昨年末現在で約42万件ある)特別管理秘密よりも少なくなると考えられる」との見通しを示した。
さらに大口氏は、特定秘密の半永久的な指定を防ぐため、計30年を超えて指定が更新される場合には、更新が「やむを得ないもの」である理由を示した上で内閣の承認を得る必要があるとの規定に関し、具体例の提示を求めた。
安倍首相は「指定を解除すれば相手国が対抗措置を講ずる恐れがある場合などが考えられる」とし、「30年を超えて指定の延長を行う際は説明責任を果たしていく」と述べた。