映画「永遠の0(ゼロ)」の舞台となった笠間市の県立こころの医療センター内の「筑波海軍航空隊記念館」を訪ねました。
寒い曇り空の日でしたが多くの来館者があり、当時の海軍航空隊を知る皆さんの講座にも多くの方が耳を傾けました。映画の影響からか若いカップルの姿が多かったように思います。映画によって、戦争もそして戦渦の家族のイメージも変わっていくのだろうと思われます。
記念館正面玄関上のバルコニーに立ってみると、ここから見渡す先々に訓練風景が広がり、その先に無為の戦いの現場が見えてくるようです。勿論、当時は「お国のために」と教えられ、それ以外の考えが許されない時代だったと思います。それでも遥か先を見渡すバルコニーや戦闘機から見下ろす故郷に多くの若者が涙したのではないでしょうか。
阿見町にも、「予科練記念館」があります。いつの日も若者を犠牲にする戦争です。なぜ十代の青年が特攻として死んでいったのか、それは飛行機を操縦する肉体と精神は若者にしかないと言う現実だと聞かされました。こんな悲しく残酷なことはありません。
この「筑波海軍航空隊記念館」は、一時的な開放のようです。映画の終了と共に来場者も減少するのでしょうか。確かに来場者は、筑波海軍航空隊より、映画「永遠の0」のシーンを重ね合わせようとしています。私たちが伝えたいものをもっと磨き上げ、自らが発信する質と量が必要に感じます。