【大阪市長辞任】辞職の大義があるのだろうか。大事な新年度予算はどうなるのか。市長は誰を守るべきか。

 公明党の山口那津男代表は3日夜、名古屋市で記者団の質問に答え、大阪市の橋下徹市長が辞職し出直し市長選に出馬することを表明したことについて、大要次のような見解を述べました。
一、大阪の活性化や二重行政の調整といった目標は、公明党とも共有していると思う。その上で、大阪市民に責任を持って示す(大阪都構想の)案を検討しているが、問題点がまだあるようなので、法定協議会で議論を続けるべきだという考え方で臨んでいた。その議論が十分でない中、辞職するのは大義名分が不明確で、市民が戸惑うのではないか。
一、これから予算を編成し決めるタイミングだ。空白をつくってでも、何を問うのかが明確に伝わらなければ、選挙しても、どういう民意が示されたか、つかみにくいのではないかと懸念している。
 以上です。
 
 橋下大阪市長の、市長辞職表明等を聞くにつけ、橋下氏への不信感が増してきます。法定協では採決もせずに反対が多数と決めつけ、その後は、法定協の決議は不要とまで言い切って、市長選で勝てば?法定協を飛び越えて「大阪都構想」を示したいとしています。勝てるところだけで勝負して、コールだけを目指していくと言うものです。
 彼は、何を恐れているのでしょうか。来年の統一地方選挙の維新の議席減を恐れているのでしょうか。自分以外は信頼していない、仲間を信頼していないともとれなくありません。
 ましてや、大阪都構想を共有している公明党を悪しざまにののしって、彼は得るものはあるのでしょうか。一時の感情が市長選の火をつけるかもしれませんが、長期的に見て都構想の頓挫の原因となるとすれば、彼の言葉は余りに空しいと思えるのです。正しそうなロジックを勢いで話されても、マスコミは喜んでも、庶民は付いていけないのです。
 市長選は、如何なる形であれ、橋下氏の返り咲きになるでしょう。都合の良い分析で、設計図なるものを提示し、議会に提案。次にくるのは、議会解散の脅し以外に手法はないと思われます。
 橋下氏の強烈な自意識を、議員として疑問に思い、組することはできないと考えます。