【病院の設備】病院の防火設備は、建築基準法に的確であることを当然に、避難訓練により万全の態勢が必要。

 国土交通省は、昨年10月11日に福岡市の整形外科において発生した火災を受けて、「病院及び診療所の防火設備に係る緊急点検」を実施し、この度結果を発表しました。
 点検対象は、①地階又は3階以上の病院及び診療所 ②平屋を除く床面積300㎡のものです。
 これらの内から、①無届の増改築や、当該不文の建築基準法の適合状況 ②防火設備の状況を点検したようです。
 全国では、16087件を対象として、無届のもの541件(3.4%)があり、主な違反の内容は、防火区分の相違や、耐火建築の不適、非常用照明の不適、防煙設備や廊下の幅についてなと多岐に亘ります。防火設備関連では、防火設備の閉鎖の不備が最も多く、区画に適応した防火設備でないものや常時閉鎖すべき防火戸の開放等が指摘されています。
 茨城県に於いても、無届の増改築が7件あり、うち6件は是正指導され、残り1件も指導予定です。防火設備の緊急対象件数は、396件あり、建築基準法違反は40件あったとの事です。
 病院の設備が老朽化し設備に不備があって入院患者が命を落とすなどという事があってはなりません。建築基準法に的確であることは勿論の事、日常の運用に於いても訓練を重ねて避難体制を整備すべきです。