【ユマニチュード】認知症高齢者とのコミュニケーションの改善に効果あり。「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つのメソッド。

 2月5日のNHKクローズアップ現代を視聴されたから質問がありました。
 それは、「認知症ケア『ユマニチュード』」についてです。残念ながら、私はこの内容を知りませんでしたが、公明党のホームページに、「2014年のコトバ」として掲載されていました。
 さて、認知症ケア”ユマニチュード”とは?
 クローズアップ現代のタイトルは、「見つめて 触れて 語りかけて ~認知症ケア“ユマニチュード”~」です。
その概要は、NHKによると以下の通りです。
 「認知症の高齢者の暴言・暴力や徘徊など、いわゆる“周辺症状”の対応に悩む医療や介護の現場で、“ユマニチュード”と呼ばれるフランス生まれのケアを導入する動きが広がっている。
 「見つめる」「話しかける」「触れる」「立つ」を基本に、“病人”ではなく、あくまで“人間”として接することで認知症の人との間に信頼関係が生まれ、周辺症状が劇的に改善するという。
 「入浴のたびに大声を上げていた認知症の母から『ありがとう』と言われた」「寝たきりの祖父が歩くことが出来た」など、家族からは驚きの声も寄せられ、在宅ケアに生かそうという取り組みも始まっている。
 認知症の人がより良く生を全うする助けとなる“ユマニチュード”、その可能性を伝える。」
 高齢者の認知症は、暴言や暴力で、医療や介護の現場、そして家族までが対応に苦慮してしまうことが少なくありません。これらは、グループホームなどの介護施設でも大きな課題です。
 これらの症状は、記憶する機能が弱まり、そのことで自分が置かれている状況が分からなくなり、不安やいらだちが募り、その結果「暴力や暴言、不眠や意欲の低下」などを引き起こしてしまうと言われています。
 さらに入院するときは、病院という生活環境の変化によって、認知症が進みやすいといいます。この現実を私は、私の祖母のケースとして実感しています。
 認知症は予備軍も含め、800万人以上。そこで、新しいケア“ユマニチュード”が注目されているようです。
 このケアのねらいは、認知症の高齢者とのコミュニケーションの改善です。フランスでは、35年前から研究が進み、今では、ドイツやカナダなどでも導入されていると報告されました。
 VTRで、登場する“ユマニチュード”を考案したイヴ・ジネストさんの患者との接し方には4つの基本があるといいます。
 ① 「見る」=ベッドの脇から見下ろすのではなく、本人の正面から近づき、見つめる。
 ②「話す」=相手が心地よく感じる言葉を穏やかな声で話しかけ続ける。
 ③「触れる」=手首をつかむのではなく、本人の動こうとする意思を生かして、下から支える。
 ④「立つ」=人間は立つことで筋力が鍛えられ、骨が強くなり、呼吸機能の劣化を防ぐ。
 つまり、「人と人としての関係づくりが大事」という事です。この基本のメソッドは、決して新しいものではないように感じますが、認知症と向き合う方に定型的な方法として、訓練できれば相当の効果があると感じられます。