液状化の不安は、未来の不安になってしまう。街を守るとは智恵と工夫で団結すること。

 東日本大震災で、町全体が液状化の大損害を被った潮来市日の出町で、43名の被災した市民の皆さまと膝詰めの語る会をさせて頂きました。
 午後1時30分から2時間、日の出町八丁目集会所をお借りして、今もライフラインである上下水道が復旧せず、自宅での食事の用意もできず、お風呂に入ることすらご苦労されている皆さまが、水をどれ程大切に使い、トイレのあり方を工夫して、生き抜いている姿を拝見させて頂きました。
 その上で、日の出町に今後住み続けたいという願いと液状化した街に澄めるのだろうかと言う不安が、すべての言葉の中に凝縮していました。
 皆さまの主なご意見ご要望を記載致します。
 ・何と言っても上下水道を一日も早く復旧して欲しい。5月末は余りに遅く遠い。道路の本管ができなければ自宅に引き込めない。
 ・情報を早く伝えて欲しい。末端まで早く正確に全ての情報が必要だ。防災無線、チラシ、テレビ、壁新聞、回覧、これらでも足りないくらいだ。町内会に4割の人が入っていない。全員が一般紙を取っているわけではない。全ての情報を全員に知らしめて欲しい。
 ・潮来市に電話をすると代表電話に架かる。ここで質問に回答できないと担当課に廻る。時間が掛かり要領得ない。職員の教育をして最初に出たワンストップで回答できる態勢を作って欲しい。
 ・支援室に言ったが、若い職員で頼りなかった。ベテランを配置して、はっきりと自信を持った回答を聞かせて欲しい。
 ・液状化で、自宅敷地の地盤が下がった。道路は上がった。今後も道路が上がることはあっても下がらない。ましてや水道管等埋設物保護のため道路の高さは変えられない。それでは困る。雨が降れば敷地に水が入り、床下床上浸水になる。下水の配管も、道路側配管が上にあれば自宅からの下水は流れず、かえって逆流する。
 ・液状化した自宅の土台・家の傾斜の改築や、地盤の補強等をする工法の標準型を教えて欲しい。復旧工事を依頼するのに騙されたくない。市が責任ある業者を紹介し、工法の標準的な価格を示してもらえば安心である。
 ・この日の出町は、将来安心して澄むことができるのだろうか。
 ・町内の地形図があれば知りたい。常陸利根川と堤防囲まれたこの地は、もともと沼だったので水はけが悪い。その上に堤防で囲まれていて、雨も外には流れない。だから水が溜まる一方で今後の液状化の心配が続く。例えば、井戸のような排水竪穴を作り、雨水や低い層の浸透水を集めて排水するなど、常に水を抜く仕組みが大事ではないか。
 ・地盤改良には、砂にセメントを混ぜて地盤にするほうが良い。
 ・入梅の雨対策に間に合うように上下水を完全復旧させて欲しい。
畳が上がるほど液状化の凄まじかった家では、今から消毒の準備をしている。
・この日の出の街は、国策や県の開発の中で、鹿島開発に全国から人を呼ぶためにアルカティアのような触れ込みで開発したところだ。県に国にこの地を守る義務がある。今更だが騙された気持ちだ。
 ・全壊、半壊、大規模な半壊等に、原因として液状化を明確に記載して欲しい。また家の傾斜等も納得いく基準化が欲しい。もし法律を変える為に署名が必要ならいつでも立ち上がるつもりだ。
 ・家を修繕する費用は、見舞金とか、無利子の借入とか、もっと負担軽減をして欲しい。
 ・保育園の費用も登園しなかった日は、無料にして欲しい。
 ・ともかく道路をシッカリ直して、自宅敷地の高さ基準をはっきりして欲しい。道路はどこが基準なのか。常陸利根川の水位より低い道路はダメ。この高さの基準を明確にして欲しい。
 ・アパートに入居していた。退去を求められたが、転居する家は決まらない。引越し費用の助成はないのか。新築してまだ引き渡し前、ローンの最終資金実行前で住民票移動していない人の保障はしてくれるのか。
 ・日の出中学校の正門やフェンスは危険で、通学に不安だ。
 ・防災無線で、「絶対に」と言って下水に水を流さないように言っていたが、絶対になとはできないことを言うべきでない。
 以上のご意見がありました。
 多くの被災された方にお集まり頂きありがとうございました。
 このご意見を党本部に県に国に伝えて、ご要望にお応えする活動をしてまいります。