【特殊詐欺】高齢者宅を狙う卑劣な詐欺、巧妙化、多様化に家族の連携密に撃退しよう。

 今回の文教警察委員会の中で、県警宛てに質問できなかった項目に「特殊詐欺」対策があります。
 少し前までは、「オレオレ詐欺」でしたが、手口の巧妙化や犯罪形態の多様化は、私たちの想像を超えて、心理戦の様相を呈しています。また、末端では、アルバイト感覚であり、失敗も数のうちとなっているとされますからなかなか犯罪の中枢に警察の捜査も及ばない現状があります。
 そして、私たちの心にある射幸心や簡単に儲けられるという所を巧みについてくるために、私たち自身に弱点があるのではないかと考えてしまう場合もあります。
 しかしながら、これは明らかに犯罪です。如何なる方法にせよ人を騙し利用することは許されません。そして、騙された人を馬鹿にしているだろう心根は腐っている言わざる負えません。
 以下は、公明新聞の記事ですが、必ず電話でアプローチしてくる犯罪ですから、少しでも不審な電話に対しては警察に相談することを徹底したいと思います。
 特殊詐欺を撃退しよう    2014年2月21日
 警察庁によれば、2013年に発生した特殊詐欺の被害額は、前年に比べて約3割増の約487億円に達しています。一時は減ったこの種の詐欺がまた増えてきたのは、手口の巧妙化、多様化によるため。犯人のやり口を知って、詐欺に引っかからないように心がけましょう。
 多様化する詐欺の手口
 「特殊詐欺」というのは、近年は昔のような「オレオレ詐欺」ではなく、騙しの方法が巧妙化し、他にも架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金詐欺、金融商品取引詐欺、ギャンブル必勝法詐欺、異性との交際あっせん詐欺などさまざまな手口が増えているために、それらを総称して「特殊詐欺」と呼ぶことにしたものです。
 税金の還付金があると言ってATMまで出向かせ、貯金を振り込ませる「還付金詐欺」や、お金が借りられない人の弱みに付け込んで、お金を借りられるようにしてあげると言って保証金をだまし取る「融資保証金詐欺」、利用してもいないサービスや商品の代金を脅し取る「架空請求詐欺」など、以前から知られている詐欺の手口のほかに、あの手この手で私たちを狙っています。
 利殖商法詐欺
 社債や未公開株などへの投資話を装い、元本を保証するなど甘い言葉で出資金をだまし取る手口です。
最近では「ケーブルテレビ会社の未公開株を買えば必ずもうかる」と持ちかけられ、金をだまし取られる被害が起きています。この詐欺会社については消費者庁が社名を公表しています。
 東京・品川区の「株式会社なでしこグループ」という会社で、消費者庁によれば、「近く上場する北海道のケーブルテレビ会社の株を販売している」とウソの勧誘をして、一般の人から金をだまし取っているということです。
 消費者庁は消費者安全法に基づいて、この会社の名前を公表したうえで、勧誘に応じないよう注意を呼びかけています。 また、ほかにも「ケーブルテレビ会社の未公開株を販売している」とうその勧誘をしている会社があるそうで、注意が必要です。
 ギャンブル必勝法詐欺
 ロト6やロト7の当り数字を教えるという手口の詐欺です。 たとえば、ロト6の抽選日の夜に「当り番号を教えてあげる」などという電話がかかってきます。言われるままに番号をメモし、翌日の新聞を見るとメモした番号が当たっているので、すっかり信じてしまい、相手の言うままに保証金などの名目で大金をだまし取られてしまうというわけです。
 
 実はロト6やロト7の当り数字は抽選日の夜にはインターネットで調べることができるのですが、ネットを使わない高齢者などはそのことを知らないため、翌日の新聞で調べて「当たった!」と騙されてしまうのです。 「ギャンブルに必勝法はない」とおぼえておきましょう。
 詐欺の下調べ電話がかかってくる
 最近は、税務署からのアンケート調査と称して、怪しい電話がかかってくることがあるようです。
 アンケートの内容は、まず「60歳以上を対象に調査している」といって年齢を聞き、60歳以下だと電話が切れます。 次に「年金額はいくらか」、「株式や投資信託債権は持っているか」などを聞き、金持ちでないと分かると電話が切れます。
 また、「子どもの生年月日は」、「近くに住んでいるか」などと聞いてきます。これも子どもが近くに住んでいると分かると電話が切れます。
こうやって相手は振り込め詐欺のターゲットになりそうな人を見つけて名簿を作っているようです。
税務署からのアンケートだと言われてもすぐに信じて答えないで、税務署や警察に問い合わせをするようにしましょう。
 特殊詐欺に遭わないようにするには
 警視庁は2013年4月から「振り込め詐欺見張り隊」という器具を都内の高齢者に無料で貸出ししています。これは電話に接続して、鮮明な音で電話の内容が録音できる装置で、少しでも怪しい電話はこの器具に録音して通報すれば、係員が詐欺かどうかを判断してくれます。またはっきりした声の記録が残りますから、犯行グループの全容をつかむためにも役立ちます。
 警視庁はこの器具を今年、1万5000台配る予定です。
 家族とマメに連絡を
 テレビのアンケートによれば、詐欺被害にあった人の居住状況は、夫婦ふたり暮らしが37%、一人暮らしが31%、家族と同居が25%だったそうです。
 
 約7割近くが高齢者の単身かふたり暮らしだったことが分かります。
 では、70歳以上の親を持つ男性は、どれぐらい親と連絡をとっているのでしょうか。500人にアンケートを取ったところ、ほぼ毎日という人が4%、週に1回程度が24%、月に1回程度が40.6%、半年に1回が20.8%、年に1回が4.2%という結果が出ました。
 高齢者は耳が遠くなっていることもあるわけで、たまにしか息子の声を聞かないとしたら、オレオレ詐欺の声を聞き分けられなくなるということも仕方がないでしょう。離れて暮す親の安全を守るためには、やはりこまめに電話ぐらいはかけた方がいいでしょう。