茨城県議会平成26年第1回定例会の一般質問で、地域防災力の教科の要としての消防団員への処遇改善を質問させて頂きました。
その中で、消防団員に支給される報酬等の税制について執行部からご報告を頂きましたのでここで触れたいと思います。
まず、報酬の支給根拠は、消防団組織法第23条の「消防団員の身分取扱い等」に明確であり、任用や給与、分限及び懲戒、含むは地方公務員法の定めるところにより、非常勤の消防団員については条例で定めるとしています。つまり、市町村の条例により差異があるという事です。
そして、第25条で、退職報奨金を支給するとして階級と所属年数により支給額が定められ、今回一律5万円増額が国から示されました。また、今回国は、地方交付税算定金額を公表するなど強い気持ちで処遇改善をしようとしています。
さて、報酬等に関する所得税は、
①年額報酬は、5万円以下は非課税です。
5万円を超える場合は、所得税の源泉徴収をして支給します。茨城県の一般団員では該当者がいませんが、階級により該当する場合があるようです。
②出動手当は、「その職務を行うために要した費用の弁償」とのことから非課税です。
これは、所得税法基本通達により国税庁官通知に明示されており、一般に通勤手当を個別に算定して支給するものでなく、概括して支給する方法は他にもあることです。
ただこの出動手当を通勤と解するとまた金額の是非が問題になりますが、消防出動への包括的な支給とするものです。
③退職報奨金は、いわゆる所得税法第30条の規定による退職所得当たりますが、退色所得控除額を想定すると事実上課税対象にはならないと考えられます。
④なお、出動手当が消防団員に直接支給されず、消防団経由であることについては、消防団員からその旨の念書があっての対応との説明がありました。いわゆる「代理受領の念書」と言えます。
このところは、今までの経過もあることから各消防団の判断に任せるしかありません。
ともあれ、消防団員の処遇改善は大切な視点だと考えます。また、女性消防団員の増員や女性の役割の強化に消防組織は努めるべきだと思います。
消防団員の皆さまの活躍に心から御礼したいと思います。