茨城県議会文教警察委員会の県外調査で、首都高速道路㈱西東京管理局と㈻武蔵野東学園を伺いました。
首都高西東京管理局では、まず首都高の概況をお聞きし、次いで「思いやりを増やし、交通事故を減らす」ためのキャンペーン「TOKYO SMART DRIVER」についてお聞きしました。
この「TOKYO SMART DRIVER」は、首都高における事故を減らすためのプロジェクトです。発想は、事故があるとは言え、首都高にいるであろう他者に配慮する心わ持つドライバーを顕在化し、主体的に応援しようとするものです。
企画は、映画「おくりびと」で有名な放送作家小山薫堂氏であり、その後熊本県のゆるきゃら「くまもん」に繋がる発想の転換が大きな要因です。そして、ドライバーのコミュニケーション不足を市民参加の拡大をして広げようとしています。東京スマートドライバーには、HPにより参加意思表明すればよく、公式パンフやステッカーを入手して、ステッカーの車の添付が参加の公表になります。そして、この参加の拡大が個人の意思で広がることが成功への道としています。
これらは、小山薫堂氏卓越した企画力と、ステッカー他の抜群のイラストの訴求力によるものです。現在も広告代理店博報堂が年間に相当の費用をかけて継続的に支援しているとのことです。
参加型とは、①褒める ②シェアする ③楽しむ であり、アイテムに「ホメパト(専用ラッピング車両)」「ホメ玉(飴)」「市民会議」「銀座柳まつりにパレード」「メッセージ募集」など市民活動として14万人が参加しています。
交通安全や事故防止の対応は、まず危険個所の指摘や禁止事項の徹底などマイナス面の指摘になりがちですが、この運動は「安全運転の良い所を深め広めよう」としています。きっと、警察ではできず、民間法人だからできたことかもしれません。
抜群の超一流の企画力の成果だと思います。そして、小山薫堂氏の人脈がなければ成り立たない運動でもあるでしょう。私たちは、私たち自身を信じて、そして現場の力を本当に信じて、プラス発想の意思表示をしなくてはならないと思います。
その後首都高の交通管制センターを見学させて頂きました。ここは首都高の心臓部であり、24時間・365日フル稼働のシステムニヨリ運用されています。事故、故障車はもちろん落下物の処理など、あらゆる事象に対応し、多重な管制システムが構築され、警察や行政との連携もリアルタイムに取れる多様性あるものです。
私たちの首都高における安全の要がここにありました。