茨城県議会の県出資団体等調査特別委員会の県内造成団地の現地調査のなかで、TX沿線地区に宅地造成のポイントで興味深いお話しを伺いました。
つくば市では積極的に小中一貫教育を進めており、あわせて筑波大学のおひざ元として一定地区の小学校への入学がスタイタスになっているというものです。
つまり、少子化の時代でも、数少ない子どもたちが誕生し、親たちは高い教育水準で子どもたちへの投資をしたいと考えるのです。よって優秀な教育水準の高い小学校を作ることが少子化対策であり、定住人口の確保に繋がるとのお話でした。
これは大事なポイントです。地域の魅力を高めるポイントは教育にあることを再確認しました。特に、幼稚園や保育園、さらには初等教育に力を入れることが街づくりに繋がるのです。
地方ら大都市への人口流出が止まらず、将来都市が疲弊し、ついには消滅すると警告されています。この人口流出を止める大切な方策に教育があることをしっかり理解し、教育水準の向上に努めたいと思います。
以下は、公明新聞の「主張」です。魅力ある地方の構築を急がなくてはなりません。定住人口増加のために何ができるかを考えて参ります。
主張/
地方都市/魅力生むヒントは足元に/産業振興で人口流出に歯止めを
大都市への人口流出などの影響で地方都市の疲弊が指摘されて久しい。民間の有識者団体が、全国の約半数に及ぶ市区町村で2040年までに若い女性(20〜39歳)が半減し、「将来消滅する可能性がある」と警鐘を鳴らしたことも、この問題の深刻さをあらためて印象付けた。
地方から大都市に向かう人の流れに歯止めをかけ、地方都市の再生を急がなければならない。
人が大都市に集まる理由の一つに就職がある。都会の方が仕事を見つけやすいイメージがあるのかもしれないが、実態は少し異なる。厚生労働省がまとめた有効求人倍率を就業地別で見ると、昨年度は福島県(1・48倍)が全国で最も高く、東京都は15番目の1・05倍。島根県(1・17倍)や徳島県(1・08倍)などを下回っている。
「地元には仕事がない」という先入観を払拭する必要がある。大切なのは、地場産業の活性化だろう。
木材産業が盛んな岡山県真庭市では、かつては廃棄処分していた木くずを燃料に活用し、バイオマス発電を行っている。来年4月には市内の全世帯分の電力を賄える発電所が稼働する予定で、新たな雇用の創出も期待されている。市の取り組みを紹介するバイオマスツアーも好評だ。
地域の魅力を生み出すヒントは、足元に眠っている場合が少なくない。それぞれの地域にしかないユニークな資源を見つけ出し、産業の活性化につなげてほしい。
地域の声を国の成長戦略に生かすため、北海道、東北、関東など全国9ブロックに設置された地方産業競争力協議会は、戦略産業の特定や地域に眠る資源の掘り起こしなどを盛り込んだ地方版成長戦略をまとめている。食品やものづくり、観光などを成長産業に育成する意欲的なプランが並ぶ。政府は各戦略の実行を後押しし、日本全体の経済発展に結び付けるべきだ。
一方、地方都市の再生には、まちづくりの転換も重要な課題だ。
都市機能が拡散したままでは中心市街地の衰退を招きかねないし、財政負担も重くなる。医療や介護、商業などの生活サービス機能とともに、居住地を街なかに誘導して効率性を高める必要がある。公共交通網の再構築や、老朽化したインフラや公共施設の整理・統合も欠かせない。
周辺自治体との連携強化が、ますます大事になる。手薄な分野を補完したり、より充実したサービスを提供できる体制を整えていきたい。