【在宅医療】人として生き方・生き様の物語がある。ナラティブな在宅医療に最高の見取りのあり方が。

 「在宅医療サミット2014in水戸」が県民文化センターで開催されました。
 「いばらき診療所みと」の院長である丸山善治郎氏が代表となっての開催であり、これからの在宅医療のあり方を医師、看護師、ケアマネなど医療と介護の関係者のみならず在宅医療を受ける患者の立場から考えようとするものです。
 第一部は、富山県で「ものがたり診療所」を所長として開設する水戸一高卒業の佐藤伸彦氏の講演です。
 佐藤医師は、終末期医療に対峙した時に、どこで最後を迎えるべきかを実行して、結果として在宅医療に行き着いたと述べました。そして、救急医療に代表する生命体としての「命」を救うことから、人として人生のものがたりを捉えて、最後の最後まで生き抜く「生」を支えていきたいとされました。
 そのために、人生の中で病気や障害はその人の一側面であり、誰もが「どこで、誰と、どのようにして最後を迎えるかを選べる時代」にしたい、看取るの主体者は医療者ではなく関係性のある家族であると述べました。更に、「物語と対話によるナラティブ」の重要性を訴え、佐藤医師の実践を紹介されました。
 第二部は、「お家に帰ろう。退院支援、退院調整に係る看護師の役割」のテーマで、在宅ケア移行支援研究所所長宇都宮宏子氏の講演がありました。
 宇都宮氏は、在宅医療を支援するためには退院支援にどのように取り組むかが重要であると述べ、患者の側からの真のニーズに応え、在宅での回復を目指すべきであるとのべました。
 宇都宮氏の講演は、病院の現状を的確に指摘するもので、看護師が医師と患者の間にあっていかに双方のつながりを機微に触れて交換できるかを再確認します。加えて、本当は家に帰りたい患者の心と家族の心のケアを通して、単身であっても在宅医療の選択はあると教えて頂きました。
 第三部は、東埼玉総合病院の地域投入病センターの意思である仲之智紀氏の講演です。
 中野氏は、地域共通電子医療情報システム「とねっと」の活用の意義の成果を述べられ、在宅医療連携拠点「菜のはな」を窓口にしたコミニュティヘルスの推進状況の報告がありました。
 次に、看護師が運営する「暮らしの保健室」の活動を通して、地域ケアが進展し、住民参加のシステムに構築されているとされました。
 第四部は、水戸市の在宅医療の現状の報告であり、今後の課題を提示するものです。西高東低の医療介護の現状にこれからの課題を考えさせれられます。
 私は、在宅医療介護連携は、国の財政的な方向性指導ではなく、患者のGOLkあるべき姿そのものであると質疑させて頂きました。その際は、かかりつけ医や総合医との関係を課題としましたが、ここではその上で、在宅医療をする医師と急性期・回復期・慢性期の病院と患者を繋げるコミニュティや担い手について考えさせられます。
 先進地が各地にあります。更に学んで茨城版の在宅医療の構築をして参りたいと思います。
 

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