【いばらき総文】7分間の言葉の芸術に挑む気鋭の高校生、展開力・表現力・訴求力など目を見張りながら拝聴しました。

 いばらき総文2014「弁論部門」が地元土浦市民会館で開催されました。
 弁論部門は、総文祭の弁論部門として競うだけでなく、「第60回文部科学大臣旗全国高等学校弁論大会」の同時開催となるもので、名実ともに高校生の日本一を決定しようとするものです。
 弁論は、基準弁論により採点基準が周知され、各人7分の弁論を、演題は自由に、各県の代表として予選会を勝ち抜いた代表67名による「言葉の芸術」を目指すものと言えます。
 最初の弁論は、素晴らしいものでした。「一冊のノート」を演題に、沖縄県八重山高等学校の浦内さんは、母と自身のやり取りや思いを通して、一歩前に進むときに人生が大きく広がることを訴えました。そして、素敵な母子関係を彷彿とさせて、私たちの心を和ませました。
 その論旨は、弁を進めるうちに次の言葉はなんだろうと興味を引かせる展開力があり、テンポの良さが、表現力とともに聴衆を惹きつけました。
 次の弁論は、福井県立ろう学校に通う奥田さんが、「私の世界を拡げた音楽」について述べました。耳の聞こえない彼女が音楽を好きになるために必要なもの、それは「歌詞カードをなぞる指」「スクリーンの字幕」であると指摘し、音楽の心が、聞こえないはずの自身を勇気づけてくれるとしました。
 そして、見た目では健常者と同じような私たちが耳は聞こえなくとも、想像力と元気と勇気を音楽からもらっていると訴えました。それは、素直で真っ直ぐな彼女の生き方を教えているように感動しました。
 その他にも、福島県の心を訴えるもの、林業と農業の融合を紹介するもの、将来の進路を決めた素晴らしい出来事などを、弁士一人一人が、正々堂々と、表現力豊かに、訴える力をもって、与えられた7分の挑戦をしていました。
 私たちも言葉により交流し、理解し、違いを見つけながら、最良の道を模索して、正々堂々の言論で活動しています。高校生たちから学ぶものが大であり、多でした。
 

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