鹿嶋市を訪ね、鹿嶋市議選の中で、ご意見やご要望のある事項等を聞き取りして参りました。
鹿嶋市は、住金関連事業者や港湾事業者が、まだ災害復旧の途上にあることから、当面は一部操業をもってやむなしとしています。
地震による港湾の破壊も凄まじく、また津波の爪あとが、まだまだ残る風景は、数年前に私が常陽銀行知手支店にいた時のものと大きく変貌しています。港公園の展望台を目指しましたが、立ち入り禁止で港湾全体を眺望することはできませんでした。
釣公園も、道路も防波堤も釣り宿も壊滅的と言ってよいがれきの山で、今日の青空が嘘のようです。
やはり、コンビナート企業は、復旧に携わる工事業者の繁忙の一面と、操業停止部門の雇用の不安が垣間見れるようです。船舶の入港等が正常化しない限り製造原料が不足することは明白です。災害復旧が、一部のものではなく、全体の底上げに繋がる様な施策として打たれなくてはなりません。
鹿嶋市議選は、全体として落ち着いた展開にあるようです。超過数も一名であり、油断ない選挙戦が求められているようです。投票率に現れる市民の関心度合いが心配なところで、議員が現場を歩き、現場の意見を汲み取って、六月議会に繋げられるかを明確にすることが、共感を広げるポイントではないでしょうか。
また、農協に加入しない農家のつなき融資窓口がないことも訴えられました。農協の組織率は、相当高い水準ではあるものの100%でないことから、当然に発生する問題です。では、どこを頼れば良いのか。農家の場合はこれが難しい。つまり、農家への資金の出し手は農協の専門事項となって競合する組織はありません。市も県も、資金を出し回収するノウハウはありません。かつ農協は、程度の差こそあれ、農家の家計実態を承知しています。借り手を良く知っている農協に結果として競合できないのです。これが、困ったことで゛す。農家に対しては、ライバルを作ってこなかった。アンチの組織はできなかった。適切な牽制作用のある組織がないといってよいからだと思います。この構造的な状況では、県が農協に相談したつなぎ融資は、農協の独占であるのです。バランスの悪さが、こまった状況を作っています。
新しい融資制度を作っても、資金の出し手がいなければダメです。またその出し手は、資金回収のノウハウが必要です。これは簡単ではないのです。素人の世界ではありません。さて、どうするか。更に真剣な検討をしたいと思います。