春の魁は、卒業式なのかもしれません。
梅のほころびを感じながら、確かな春の花の芽吹きを、京のような雨模様のなかにも感じます。
大学入試の合否発表の時期も左右しているのでしょうか。高校生たちは、一足早く学び舎を巣立ちます。
夕刻の街の中で、カラオケ屋さんの前に制服姿の高校生を見かけました。思い出づくりに勤しんでいることを微笑ましく思います。
茨城県立土浦第一高等学校の平成26年度卒業式に参列して参りました。
全日制、普通科、第67回の卒業証書授与式です。今年は、315名(男子185名、女子130名)の凛々しい姿を拝見しました。豊崎校長先生は式辞の中で卒業生の未来に大いなる指標を教えました。
3年間を経て大人への登竜門にに向かう諸君、自立へ向かう訓練の重みこそ成長の証である。3年間育んだ友情とともに「ノブレス・オブリージュ」の資質を社会のために発揮して欲しい。これからの「グローバル社会と少子高齢社会」は、未知で困難な時代であるが立ち向かう術は、この3年間で学んだ。
そして、①生涯、学ぶ姿勢を貫こう。そのために読書が大切である。時代を超えて残った価値ある本にこそ学ぶすべてがある。加えて、自分で考え、自分で気づき、自分で行動する謙虚と行動力を期待する。
②常に希望の心で、柔軟な発想を持ち続けて欲しい。今「レジリアンス」が言われている復元力と耐久力と約されている。レジリアンスのために、否定的な未来志向ではなく、楽観的で諦めない、恐れない心でいて欲しい。そのために、誰かに助けを求めても良いと知って欲しいと述べられました。
つづいて、幡谷進修会(同窓会)会長は、315人の卒業生の社会での活躍を応援します。それぞれの道を進んで下さい。入学式では「親友を作ろう」と言った。今日は、「親友ができたか。親友は一生の宝。親友を大事に」と言いたい。そして、「ちゃん食事をして下さい。身体が資本だ。健康でいよう」と万感の応援をされました。
その後、比氣PTA会長、浅野学年主任の励ましの挨拶の後、在校生の送辞とすすみました。
卒業生答辞は、土浦市一高の校訓を高校生らしく展開して、①自主性 ②協調性 ③忍耐力を学んだと述べ、坂口安吾を引用しながら、土浦一高の伝統について、かつての伝統に拘らず自分たちの伝統を築いてほしいと述べました。
そして、学年主任の先生とともに各担任の恩師について、適確でユーモアにあふれた描写でその姿を彷彿とさせました。それは、卒業生が共感の声を笑いや歓声で見事に応えていました。素晴らしいスピーチでした。
いつもながら卒業式は、師弟の共感溢れる、本当に麗しい人生の楔になる一ページです。私も、素晴らしい若者に出会ったと感動しますし、未来へボジティブな思いを確信します。
卒業生のこれからに大いなる期待をしたいと思います。