白帆は風を抱きかかえて網を引く。自然に何所までも寄り添って今日の漁は成り立つのだ。

 東日本大震災からの復興チャリティーイベント「2011帆引き船フェスタ」に参加し、あらためて霞ヶ浦からの自然の恵みに対する人間の挑戦のあり方のようなものを感じました。
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 風を受けて網を引く。
 風任せ、風を呼び込んで船を操り、網を引く。
 引いた網の豊漁は、網を取り込まないと分らない。
 船と帆への工夫と鍛錬が必要だ。
 一人で帆を立てられれば一人前の漁師以上だ。
 帆を上げ、網を放てば、後は待つ。
 じっと待つ。
 自然の恵みの分量は自然が決めてくれる。
 外の船より水揚げがいいとすれば、それは今日、嫁さんと喧嘩しなかったから。
 いや、豊漁をいつもより祈ったため。
 そうだ、霞ヶ浦と漁師は、仲良くならねばならない。
 いつか自然と一体になって漁師が務まるのだ。
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 各地域では、東日本大震災復興を冠するチャリティーイベントがこのゴールデンウィークに目白押しです。
 この会場でも、地元中学生が、一生懸命に募金活動に取り組んでいました。助け合う形は色々ですが、できることをやろうという心からすべてが発せられると思います。
 私は、帆引き船を間近に見るために乗り込んだ観光船から、子どもの頃の帆引き船を思い出しました。
 小学校の頃、夕暮れ間近の霞ヶ浦には、それはそれは数多くの帆引き船が出漁していました。
 上大津東小学校から帰る坂の上から望む帆引き船の勇姿は、一服の名画として記憶に残っています。
 当時は、霞ヶ浦で私も泳いでいました。小学校のプールは、霞ヶ浦の、私の実家のすぐ側でした。
 みんなが泳いで、慣れないと溺れて霞ヶ浦の水を飲んで成長させていただきました。
 いま、帆引き船が少ないのは、水質汚染で漁量が少ないためかも知れません。
 霞ヶ浦を蘇らせることに多くの方が願いと工夫を捧げています。私もその一人です。
 地元の方が納得できる復活をさせたいと思います。