ピンチをチャイスに。
「やしまの蓮根」は、父八島八郎の人生の全てであり、集大成であると確信しています。
その父が7月31日に亡くなりました。父一代の「やしまの蓮根」は確かに失われたのだろうと思います。しかしながら、自然を生きる農産物である蓮根は、どこかでスパッと切れてしまうものではありません。春に植えた種蓮は成長し、今年の掘り取りと市場への出荷が確実です。出荷を「やしまの蓮根」そのものが待ち望んでいます。「やしまの蓮根」を待ち望むお客様が間違いなくいらっしゃいます。消費者であるお客様に、八島八郎亡き後も「やしまの蓮根」をお待ち頂けるとしたらこれ以上の喜びはありません。この期待にお応えしなくてはならないのです。ですから、ピンチをチャンスにする努力が継承ということに他なりません。
大宗に言えば、「やしまの蓮根」は、父八島八郎の一人の卓越した生業から、失われることない個人を超えた普遍を目指していくべきではないでしょうか。
然して、「やしまの蓮根」は、法人として継承すべきであると決意しました。これは、親子としては相続であり、事業としては継承です。この継承は、まったく新しいもので良いと考えています。
そこで、農業(生産)法人の設立に挑戦します。
基本的には、会社法に基づく会社法人として、株式会社を設立する計画です。ここで検討すべきは、この株式会社が「農業経営を行うために農地を取得できる法人」になるか、なれるのかです。これは、株式譲渡制限会社(公開会社でない)に限るとありますので、慎重に検討したいと思います。もし、この規定に合致できれば「農業生産法人」となるわけです。
農業生産法人の要件は、農地法第2条第3項①法人形態要件、②事業要件、③構成員要件、④業務執行役員要件をクリアーする必要があります。その上で、事業目的を見据えた定款の作成や出資か株式の引き受けなどの詳細な検討を始めたいと考えます。特に、私自身の責任と役割を明確にすることか大切です。私自身にとって農業法人化は、「やしまの蓮根」の継承とともに、日本一の蓮根の産地土浦にあっても購いきれない農家の高齢化と後継者不足への先鞭を担おうという意気込みです。本来は、私自身が蓮根栽培の従事者であれば容易かもしれません。一方で、農家の後継者であったならば農業法人を面倒なことと取り組まなかったかもしれません。
さあ、始めましょう!農業(生産)法人を設立し、「やしまの蓮根」継承と新しい農業経営のフロンティアを目指します。多くの方の力をお借りしたく思います。父もまた、人との出会いがあったればこそ数多くの事業を展開することができたのです。ここは全く変わりません。
☆今後、八島功男の農業挑戦についてブログの連載をして参りたいと思います。タイトルは「やしまの蓮根#」です。いつものことながら情緒的な表現などは笑ってご覧ください。よろしくお願い致します。