八島議員らの要望受け、県が大規模集団接種会場を設置

5月26日、大井川知事は、新型コロナウイルスワクチンの接種を加速させるため、県営の大規模接種会場を6月中旬に県庁の福利厚生棟アリーナに開設すると発表しました。
対象は水戸市や周辺自治体の住民で、1日当たり最大約千人の接種を目指します。これに加えて今後、県内複数の箇所で大規模会場の設置を検討します。
高齢者接種の7月末までの完了を目指す市町村への支援策の一環で、高齢者の後に控える64歳以下の接種にも対応します。
八島功男議員ら茨城県議会公明党議員会は、今月15日、知事に対して大規模接種会場の設置を強く要望。こうした声を受けての決断となりました。

大井川知事は、県営の会場設置について「できるだけ早く集団免疫をつくることが感染対策の決め手で、経済活性化への最大の近道。可能な限り接種のスピードを上げていきたい」と説明しました。追加する会場については「県有施設を中心に、県央地域以外でも検討し、なるべく早く開設したい」と述べました。

会場に予定している県庁の福利厚生棟は、行政棟に隣接しており、対象者は水戸市、那珂市、鉾田市、小美玉市、茨城町などの住民を想定しています。
接種する医師、看護師は、市町村の接種に影響が出ないよう医療人材紹介会社などを活用して確保するとしました。国からモデルナ製のワクチンの供給を受け、予約は市町村を通じて受け付けます。

高齢者接種の終了時期について、国が21日に公表した調査結果では、県内44市町村のうち「7月末まで」と答えたのは32自治体。終了予定の割合は72.7%で、全国で2番目に低い結果となりました。
県によると、終了時期を8月以降と回答した12自治体のうち6自治体は7月末に前倒しできる可能性が高いが、残る6自治体は困難な状況です。
終了時期の前倒しを支援するため県は、大規模会場設置のほかに、筑波大付属病院に対し市町村の集団接種会場への医師派遣を要請し、県立中央病院からは看護師を派遣します。集団接種会場として県有施設も提供していく予定です。