【官製談合】茨城県、追求の手は緩めず、談合する心の本質に迫れ。

 本日、最大のニュースは、茨城県が公正取引委員会より、茨城県職員が入札談合行為に関与したとして、いわゆる「官製談合防止法」に基づく改善措置要求を受けたことである。
 本事案については、昨年9月7日に、同委員会が、独占取引法違反(不当な取引制限)の疑いで、茨城県古河市のU組等建設業者約30社や県建設業協会境支部に立ち入り検査していることから、その検査結果としての改善措置要求です。
 概要については、茨城県ホームページをご覧頂きたいと思います。
 その上で、公正取引委員会のホームページに掲載された「茨城県が発注する土木一式工事及び舗装工事の入札参加業者らに対する排除措置命令、課徴金納付命令について」について承知したいと思います。
 ここでは、前文で「独占禁止法第3条(不当な取引制限の禁止)に違反する行為を行った」と認定し、同法第7条第2項による「排除措置命令」と「課徴金納付命令」を行うとしている。
 ① 違反行為者数は、延べ125名(実数72名)。排除措置命令対象事業者数は、延べ109名(実数63名)。課徴金納付命令対象事業者数は、延べ89名(実数50名)。課徴金額は、2億9227万円としている。
 ②境土地改良事務所の土木工事では、建設業協会支部の言う受注予定者を県職員が工事落札者と決めた。また、境工事事務所の舗装工事は受注機会均等を名目に定められた順番の工事発注をした。更に境工事事務所の土木工事は、価格の低落防止を名目に業者間談合に応じた発注をした。
 ③違反業者に対しては、今後の違反行為を排除する確認とともに、入札の方法を記している。
 ④境と土地改良事務所の所長と工務課長の違反行為を明示して、官製談合の核心を記している。
 ⑤茨城県に対する要求は、茨城県ホームページの通り。
 いずれにしても、官製談合防止法には、刑罰規定があり、その談合認定範囲も拡大していることは、担当職員ましてや所長が知らなかったでは済まされない。
 また、談合の周辺には、必ず金銭や接待等の忌避すべき諸悪の存在も懸念されます。
 更に、本談合行為に正当性や正義はありないことが、心底分からない体質があるとすれば、その罪を重く、徹して膿を取り出さなければならないでしょう。
 水戸の本店から見て、遠方の組織の瑣末なところで起きた問題ではありません。土木部ではなく農林水産部だからと縦割りに切り離すとすれば、法の趣旨の徹底のツメの甘さを猛省して頂きたいと思います。
 何といっても、筑西でも同様の事案があると言う事は、本県は収束するのではなく拡大すると言うことです。
 明日は、県議会公明党としてヒアリングする予定です。明日もまた本件について記載します。
 夕刻、阿見ライオンズクラブの主催する「予科練慰霊例会」に参加して参りました。
 会場は、阿見町にある陸上自衛隊武器がつこう予科練慰霊記念碑の前で、全員が白菊を献花して慰霊しました。
 慰霊祭の前に、「雄飛館」を見学し、特攻隊として散った10代の青年の遺影と遺書を見ました。
 国の為と書かれている遺書をそのまま受け入れることができるのかどうか、ここに迷いがありました。その心は事実かも知れませんが、真実は母や父への恋慕に満ち溢れ、逡巡を許さない命懸けの精神の統一のように思います。戦時教育の責任が問われます。あまりに悲しい史実です。権力は、命の重さを軽んずるが故に、常にその傲慢さと対峙していかなくてはなりません。そう考えた一夜でした。
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