久しぶりに実家に向かい車を霞ヶ浦の堤防(土手)を走らせると驚きの光景が目に飛び込んできました。
蓮の花は、白色そして薄紅色に咲きほこり、大輪の葉の少し上を凛と立ち上がって揺れています。大輪の葉の擦れ合うカサカサと言う音が聞こえます。蓮の花も、早朝に開花する時にポンと音がするそうです。土浦を席巻する土浦特産の蓮根が、泥中から誇らしげに咲き香ることが、お盆を迎える夏に如何にも即応していつもながらの見事さです。
そして、土手(堤防)を挟んだ霞ヶ浦に驚きの衝撃が走りました。
緑色の湖。これは美しさではありません。かつて経験した霞ヶ浦が死んでいく姿とも言えます。恐ろしい緑色の一面が霞ヶ浦を席巻しています。
原因は、アオコです。アオコは、冨栄養価した湖沼等に異常発生した微細藻類であり、粒子状になって水面に青緑色の粉を撒いたように見えることから「青粉(あおこ)」と呼ばれます。
それは、青緑のペンキを撒き散らしたようにも見えます。異臭もしてきます。
アオコの被害は、淡水漁業や観光に影響します。湖が健全には見えません。霞ヶ浦から取水される水道水の異臭や異味の懸念もあります。人の健康被害や生態系の破壊に繋がることも予想されます。
対策は、根本的な原因である霞ヶ浦の冨栄養価の解消しかありません。特にリン濃度の低下策が必須です。
更にその原因は、下水や農業等に起因することが多く、霞ヶ浦周辺産業が霞ヶ浦の恩恵の中で、霞ヶ浦を自ら汚染している姿が問題です。
霞ヶ浦が私の故郷です。かつては、小学校の授業として霞ヶ浦で水泳をしました。当然、霞ヶ浦の水そのものが飲めた時代があったということです。釣りもしました。霞ヶ浦が生活の場そのものでした。今は、生活との一体感はありません。浄化することが当たり前でなかった時に比べて生活観は向上したのでしょうか。私は、失ったものの大きさをしみじみと感じます。
9月の一般質問で、霞ヶ浦の浄化について取り上げます。更に学んで、短期にも長期にも対策を実行できるようにして参りたいと思います。