【霞ヶ浦】これはヒドイ。悪臭のある土浦駅にしてはならない。アオコ対策は喫緊の課題だ。

 一昨日のブログで霞ヶ浦のアオコ異常発生を掲載しました。すると、ある方からアオコの異臭で息もできない所があるとのご指摘をいただきました。
 また、本日の朝日新聞33面茨城版には、アオコ回収船「水馬」の記事があったことから、あらためて現場を視察して参りました。
 国交省の管理するアオコ回収船「水馬」は、土浦駅東口から徒歩3分の土浦駅東口通りのファミマの裏手にあります。ここは土浦港の船舶停泊地であり、ヨット等に並んで設置されていました。
 ここのアオコが、異常です。完全に腐って息もつけない悪臭です。是非、下段の写真をご覧下さい。このブログを書きながら写真を見るだけで異臭が蘇ります。
 新聞によると「水馬」は、1988年建造。長さ18m、幅7.2m、深さ2.4m。船内は、アオコの吸い込み、ろ過、凝固材投入、加圧し濃縮脱水、乾燥した状態にしてドラム缶に詰め、1万6千円で焼却となる。
 処理量は、1時間あたり60tの給水で、一日7時間かけてアオコ5t程度の回収となる。
 これでは追いつかないぞ。これは対処療法であり、根治対策が必要と思い知らされます。
 霞ヶ浦は、水深が浅く水の流れに欠きます。太陽の光は、水温を上昇させ、光合成を促進して藻の繁殖をさせます。まったく自然への挑戦がアオコ除去ですから、太刀打ちできないのは容易に想像できます。それでも、「土浦駅を降り立つと異臭がした」では不名誉なことですから、土浦港周辺から水質浄化の先鞭をつけたいと念願します。
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 午後から、日本土壌肥料学会公開シンポジウムに参加して参りました。
 「放射性核種の土壌中での挙動と植物汚染 -福島原発事故以前と以降-」のテーマで、①福島第一原発事故の奉仕野性汚染を正しく知るために ②土壌中での放射線核種の動態と可給性 ③これまでのフォールアウトのモニタリングと福島原発事故の影響を受けた農業環境試料 ④パネルディスカッションがありました。
 現在の土壌中の放射性核種は、当然セシウム137です。このセシウムの土壌中の分布、植物への吸着、除去の方法が発表されました。
 私の理解では、
①セシウムは、CS133とCS137が放出され、その割合はCS133が2に対してCS137が1である。CS133は半減期が2年程度なので、セシウムの計測と言うと予想以上に早く無くなると思われてしまう。
②セシウムは、表土の沈着するが、当初は独自に存在し、現在は他の物質に吸着してある意味安定している。
③ひまわり等がセシウムを吸収するという文献はあるが、立証されていない。場合によっては土壌を攪拌して、セシウムを深く土中に押し込めることになり除去することにならないかも知れない。
④その意味で、表土の削りだしによる除去が最良かもしれない。作業は既にある農業機械を利用できるように工夫すべきである。
⑤セシウムも循環していると解して対応すべき。降ってくるだけではない、今は感慨水からの流入が大きい。里山の山林から集まってくる。
⑥また、福島原発事故以前の放射性核種残量と今回汚染を区別すべきである。あらためて自然界の放射線と過去の核実験のほうしゃのう汚染を認識する必要がある。
 以上が、私の理解です。セシウムとの戦いは、息の長い戦いです。正確な理解とリスクヘッジへの自己決定を、情報の正確な情宣や一律な対応ではない柔軟性を持って、多様な判断を容認しながら進めて参りたいと思います。
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