8月最終土曜日は、夏の最後を子供達と楽しむ夏祭りが土浦市内各所で開催されました。私も、お祭りにご挨拶にお伺いしました。お邪魔した右籾3区は、昨年県議選の中で、多くの方に何も分からずにご挨拶した思い出の祭りです。今日は、市内ただ一つのバンド演奏も楽しむことができました。本当に有難いお祭りです。
さて、昨日の公明党国会議員の活動の中で感銘深く心に残った提言があります。
それは、福島第一原発事故に際して、原発20キロ圏内の家畜についての提言です。
24日の夕刻、日本獣医師会・山中会長が、公明党高木美智代議員を訪ね、「民主党に言っても、政府に言っても、一向に進まない。公明党に頼むしかない」と言われたことから始まります。
公明党は、25日、原発対策本部と動物愛護管理委員会の合同会議を開催し、山根会長の訴えを聞き、翌日26日には農水大臣(代理・田名部政務官)へ提言を行いました。
その思いは、家畜は人間にいのちわ捧げてくれている。しかし、政府はこの5ケ月半、家畜の安楽死を決めたものの、約3,500頭のうち、殺処分はわずか59頭。県に任せたままでした。その感に多くの牛や豚はね最悪の虐待死である餓死をし、遺骸も放置状態、腐臭は数キロまで届き、感染症も懸念されます。放れ牛となって生き延びているものも約1,000頭いると見られます。この異常事態を放置できないというものです。
いか、提言の全文です。
警戒区域における家畜の対応に関する提言
東日本大震災によって発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い、同発電所から半径20km圏内について警戒区域が設定され、同区域への立ち入りが禁止された結果、警戒区域内には、多数の家畜が放置されることとなった。
農水省はその対応として5月12日福島県知事に対し安楽死を指示したものの、所有者の同意を得ることに時間を要し、牛3500頭に対し、59頭しか進んでいない現状である。
大半の家畜は餓死し、遺骸も放置状態であるが、現時点でも、多数の家畜が生存し、十分なエサや水も与えられず、劣悪な環境下の中で餓死を待つ事態となっている。こうした事態は、動物福祉・愛護の観点から最も生命の尊厳をないがしろにする行為であり、国際社会の非難は免れない。事態を早急に打開するため、以下、提言する。
1、警戒区域内の残置家畜を福島県内の施設に収容し、継続飼育することによって、学術研究など貴重な科学データを集積することが可能となり、今後の災害予防にも貢献できることとなることから、警戒区域内の残置家畜の警戒区域外への移動が可能となるよう措置すること。
そのため移動に必要な実施体制を国が支援するとともに、移動及び継続飼育のために必要な経費を国が全額負担すること。
2、警戒区域内の残置家畜について、安楽死処分の迅速化をはかるため、関係団体との連携を図り、国が実施すること。
3、警戒区域内の残置家畜は十分なエサや水も与えられず、劣悪な環境下で餓死し、遺骸も放置されたままとなっている。このことは、動物福祉・愛護の精神に反するのみならず、人または、動物の感染症発生の根源となる恐れがあり、悪臭は数キロメートルにわたる。遺骸の埋葬について措置すること。
4、家畜に関する放射能汚染データは国際的に希少であることから、遺骸からデータを採取し、研究の用にすること。
5、立ち入り禁止区域における動物愛護団体等の立ち入り許可発行については、動物の生命を守る給餌・給水のために不可欠であることから、市町村に一任することなく、国が方針を定め、統一基準に基づいて、必要な団体等に行うこと。
以上です。今日のテレビ放映で、原発3キロ圏内住民の皆さんが一時帰宅する様子を見ました。牛を飼っていた方が、生き延びていた牛の名を呼び、既に白骨化した牛に線香を手向ける姿は、牛も豚も全ての家畜に、人と同じいのちがあることをあらためて教えてくれます。
いのちの尊さは、生を受けた使命の証にあると思います。であるならば、いのちの万般に生存の権利を守らなければなりません。原発を憎む気持ちが起ってきます。