本日の茨城県議会は、本会議にて各常任委員会の審議結果について委員長報告がありました。
そして、通例に従って、全案件を予算特別委員会に再付託して審議することが諮られ、異議なく決定しました。
さて、ここの所、連続掲載している私の一般質問質疑の全文ですが、ブログをご覧の皆様からは、そろそろ飽きがきているかもしれません。けっして刺激的でもなく、一括質問・一括回答を都度の方式に並べ替えていますが、それだけに質疑のかみ合わないときは、厳しいご批判があるかもしれません。
それでも、私も執行部も言うべきことは言いながらね自らの立場で発信することもあり、私自身は相応の内容とと感じています。
こころの医療センターにつきましては、大きな期待を持っています。それは、私たち自身が心象風景を現実の世界で体現しているからです。変転、瞬時に変わる心を、一人ひとりのあるべき姿で御していくことは本当に難しいと思います。
そのうえで、どれだけ多くの方が心を病んでいるのか。いや、本来のキャパの中にありながら、心が病んでいると決めつけられたり、自分を追い込んだりする様をよく見かけます。
その意味から、心と身体を相互に凝視しながら医療の現場で解決する試みに期待しています。この質問は、期待の大きさが質問の幅になり、回答が冷静にタンタンとしたために少しだけずれた感じかもしれません。私は、今、そう思っています。
5.こころの健康づくりについて
(1)県立こころの医療センターの取り組み
次に、こころの健康づくりについてお伺いします。
まず,来る10月1日にリニューアルオープンする県立こころの医療センターの取り組みについてであります。
県民に信頼される精神医療を目指すこころの医療センターは、「地域に開かれた中核病院」、「プロを育てる専門病院」、「全国に発信する先進病院」を目指すべき病院像としておられます。
地域に開かれた中核病院とは、まずは、診療受入に対する気軽さと安心感が必要です。また、軽度、重度にかかわらず迅速に診察されることも必要です。更に、地域医療との十分な連携が必要だと考えます。そして、その基本戦略にアウトリーチ活動を掲げ、双方向の地域連携機能の充実を具体的に展開していくことが期待されます。
私たちは、心と身体共に健康であることを願っております。この心身共に総合的に支える医療のスタートを県立こころの医療センターに望んでやみません。
そこで、リエゾン診療をはじめとする地域連携の医療モデルとなる県立中央病院と県立こころの医療センターとの連携、及び今後の取り組みについて、病院事業管理者のご所見をお伺い致します。
金子病院事業管理者
こころの健康づくりについてお答えします。県立こころの医療センターの取組みでございます。
精神疾患患者に身体疾患が生じた時や、逆にがんなどの身体疾患患者に心のケアが必要な時など、心と身体の両面からの医療を提供することが必要になってまいります。
しかしながら、特に精神疾患患者に身体合併症が発生した場合に受け入れる医療機関は少なく、全国的にも対応に苦慮しているのが現状です。このような中、本県では、県立中央病院において県内精神科病院との連携などにより、(重症の身体疾患を含めて)これらの患者を受け入れております。
また、従来からこころの医療センターにおいて中央病院医師が診療を行ってまいりましたが、平成19年度から、こころの医療センター医師が、中央病院の入院患者に対し、心の問題に対する診療や助言を行うリエゾン回診わ実施するなど、県立病院間の診療体制の強化を図っているところでございます。
一方、地域には精神的な疾患がありながらも自ら病院に受診しない、できない方がおり、こうした方への支援が重要となります。このため、今年度新たに福祉連携サービス部を創設し、地域の民生委員や社会福祉協議会職員などとの定期的な懇談会や公開講座の開催、定期的な広報誌を通じて地域ニーズを把握し、医療と福祉の連携により、そのニーズに応えていきたいと考えております。
今後、更に、心と身体の健康の総合的に支える医療の充実を図るとともに、地域に開かれた中核病院を目指してまいります。
(2)うつ病への取り組みと自殺対策
次に、うつ病への取り組みと自殺対策についてお伺いします。
こころの問題の大きな課題に、自殺対策があります。昨年の県内自殺者は、前年比1.6%減少したものの756人にのぼり、その内訳を見ますと、特に男性534人のうち450人は、30才以上の中高年層で、うつ病を主とした健康問題や経済問題が原因にあげられます。
これまで県は、地域自殺対策緊急強化基金を活用して、多くの施策を展開して参りました。さらに、今後の自殺対策に求められるのは、県民一人ひとりが自殺を身近な問題と捉え、家族や仲間の変化に気づき、声を掛け合い、寄り添い支えあうという県民の意識を高める運動の推進ではないでしょうか。
特に、「うつ」は、最初、眠れない、食欲不振など、身体症状として現れる場合が多いことから、「不眠」により早期発見が可能と言われております。そのため、例えば「お父さん、眠れてますか」の掛け声など、県統一のキャンペーンも有効と考えられます。
そこで、このようなうつ病への取り組み等の全県運動の展開など、本県の自殺対策の具体的な取り組みについて保健福祉部長にお伺い致します。
根本保健福祉部長
うつ病への取り組みと自殺対策についてでございます。
議員ご案内のとおり、自殺の背景には、うつ病等が深く関わっていると言われていることから、本人自身や周囲の方が、うつのサインに早く気づき、専門機関への相談や受信につながることが大切であると考えております。
このため、県といたしましては、うつ症状を簡単に確認できるチェックリストやうつにつながる様々な悩みに対応する相談機関の一覧などを広報誌「ひばり」や新聞へ掲載するとともに、うつ病の初期には、「眠れない」などの身体症状が現れることが多いことから、ラジオ放送により、2週間以上眠れない場合には、医療機関への早めの受診を促すなど、県民に広く周知を図っているところでございます。
また、うつの症状に「気づき」、専門機関へ「つなぐ」ことのできる人材を養成するため、住民に接する機会の多い市町村の窓口職員や民生委員などを対象に、研修会を開催してきておりますが、今後は、商工・農業関係団体へも広げてまいります。
さらに、これまで実施してまいりました自殺防止月間等における啓発活動につきましても、議員のご提案等を踏まえ、市町村や各種団体に加え、県自殺対策連絡協議会の構成員である労働団体、経営者団体等との連携・協力のもと、統一的なキャンペーンとして実施するなど、県民の意識を高めるような
取り組みを進めてまいりたいと考えております。