【債務整理】対立しない債権債務、付加価値創造は、少し先を見る想像力。

 夕刻から、事業の不冴から住宅ローンの支払いが滞り、自宅を手放すことを決意された方のご相談を受けました。
 既に、心を定めての事でしたから、今後の可能性と選択肢の幅をどうとるのかを中心にお話を進めました。
 住宅ローンについては、既に保証会社の代位弁済が終了し、債権は移転とています。保証会社は資産の処分を求めて、競売の前に任意売却を提案し、めずらしい事ですが不動産会社の紹介もあったようです。ここの是非は私には分かりません。
 それでも、自宅を売却すると言うことは、二つの側面があります。一つは、より多くの返済ができること。二つは、引っ越し等の時間の確保だと考えます。そして、必ずしも任意売却が成立するとは限らず、時期とともに競売になる変化や、任意売却先が債務者の関係者となり所有権移転後も賃借で住める可能性もあるかもしれません。
 いずれにしても、時間の経過と事態の変化がすべてです。その中にあって、自身にとって的確なチョイスをすることが肝心です。ご家族のある意味楽観的な前向きさが必要ではないでしょうか。これからも生き抜くための術は、今この時を大切にすることです。
 多くの督促をした経験があります。多くの場合、焦げ付いた延滞先の自宅は、混乱し乱雑でね足の踏み場がないものです。また、お酒をあおって、返済不能を開き直るケースも多いように感じます。
 自分ではどうしようもない現実も、翻ってみれば自身に原因があると言わざる終えないのではないかと思い、言葉を飲み込んでいました。
 だからこそ、誠実の証とは、清潔さであり、礼儀正しさであると考えます。債権債務と言っても、常に対立するものではありません。少なくとも融資実行時は同じ方向を向いていたのです。対立する原因をともに作らないようにしなければなりません。そのために、相手を思いやる想像力が必要です。甘えではない、感傷でもない、想像力です。人格の陶冶に繋がる想像力を持ってね法の上で対応する冷静さが大切だと思います。