午後より、㈱常陽銀行主催の第20回新時代の地方自治体運営セミナーに参加して参りました。
講演は、前宮崎県知事の東国原英夫氏(そのまんま東)で、演題は「地域再生に向けた地域経営者のリーターシップ~ピンチをチャンスに~」です。
講演は、子供のころフランス人になりたかったことや、将来の夢が政治家と芸能人であったと笑いを誘った後、ピンチであった師匠ビート武についていったフライデー襲撃事件にあっても、謹慎期間に書いた小説「ビート武殺人事件」がヒットし、ドラマ化して主演と競演の女優かとうかずこさんと結婚もできたと、ピンチがチャンスであったと述べました。
そして、その後のスキャンダルで謹慎して、家庭の悲哀の中で早稲田大学に学び、本来ならそのタイミングでない宮崎県知事の官製談合事件から急遽立候補し、泡沫候補が当選した経過を紹介しました。
初当選後に、不慣れなことから起きた数々のエピソードを紹介して笑いに変えました。
ピンチをチャンスに変えた原動力は、楽観主義と相手の思いに添うということだと理解しました。それは庶民感覚をキャツチする能力で振り、芸能界で学んだものでしょう。
「人と同じことをしていては、芸能界で生き残れない」と企業秘密としたセールスのツボが、世に受け入れられたと感じます。
そして、したたかな戦略家であるようにも感じます。いったい誰を見方につけるのかを知っていますし、自分が先頭に立つ意味を実践していると感じます。
ただ、エピソード的には、随分マスコミに開示されているので、目新しいものはないかもしれません。また、余りに面白すぎても芸能と政治の距離感を誤るかもしれません。やはり、政治の節々に、大事な局面にあっていかなる発信をするのかが、最も彼を輝かすものと思います。その意味では、少しばかり輝きには欠けている現実があると見受けられました。
それでも、彼が宮崎県知事として残した実績は、大きく他県の知事に影響を与えたと思います。彼の支持率は他のタレント知事を大きく上回ります。そこには堅実な戦略に満ちた政治力があると思われてなりません。