本日は、茨城県議会の常任委員会である総務企画委員会の休会中委員会が開催されました。
この委員会は、「いばらきのイメージアップ」についてをテーマに、執行部説明と参考人意見聴取により、茨城が「地域ブランド調査2011」で三年連続47位の最下位にあることからテーマとなりました。
県執行部の所管は、知事直轄の広報公聴課の担当であり、同鈴木課長から「いばらきのイメージアップに係る現状、課題及び今後の展開」の題で説明がありました。
また、参考人意見聴取は、まず青山学院大学の小林保彦名誉教授、そして、㈱オレンジ・アンド・パートナーズの軽部政治代表取締役副社長からパワーポイントを使用しての意見の説明がありました。
広報広聴課では、本件の魅力度が最下位であることに対して、同調査の各項目との相関関係に注目しています。
それは、「魅力度」が「観光意欲度」と強く相関していることから茨城に行ってみたいという観光スポットや特色ある茨城に行かなければ味わえない食の開発とアピールにあると言うものです。
その一方で「人口の社会増減率」ば上位でありながら「居住意欲度」は低位となるある種の矛盾がもどかしいところです。
そして、それは多種多様な農産物生産に見られるように「ないものがない」過不足ない、飢餓感のない地勢に要因があると思われます。この農業生産地として北限南限のクロス地帯にいることが、平均より少し上に位置するプチ満足度に繋がっていると思われます。
要は、私たち県民自身が、東京文化圏にあって水戸を中心にした茨城県への帰属意識に欠けることが大きいと考えます。つまり県内中央集権意識は、県庁からの行政中心からの視点であって、これからは各地域からの視点で水戸を見て、多様性と地域の自主性に茨城ブランドを委ねる必要があると思われます。
県内にまんべんなく散らばった小規模地方都市は、集約度に欠けるがゆえに、ワンフレーズなブランドにはならないでしょう。集約度がないから発信力に欠ける傾向があると思います。この特色わ活かす努力をしたいと思います。
そのためにも、地域FM局や地域ミニコミ誌への支援を強化して、ネタのキッカケ作り柔軟な発想を提供して行きたいと思います。
次いで、小林名誉教授のお話は、「クリエーティブディレクションと広報」のあり方を海上の氷山に例えたもので説得力を持って迫りました。
海面下のまず底辺には「県民文化」があり、その上には「政策・実効」があるとし、この二つを企画レベル。海面に見えるのは「広報」という演出レベルというご説明でした。これは広報の戦略の高度化と安定性や継続性があったうえで、時代を意識したプレゼンスが必要だというものと思われます。まさに県民文化へのアプローチにかけているところに現状の課題があると考えられます。
次の軽部副社長の講演は大変に示唆的でした。
「茨城がもったいない」を訴えながら、プラスする付加価値とは何か、その結果としてある「別の新しい価値の発信」という構想は、まさに言いたいことを一方的に言うだけの押し付けの広報では人の心をキャッチできないという明確な視点でした。
加えてエンターテイメント性を付加する意義は、「ストーリー(物語)を創る」「感動を発見する」「人から人に伝わる」ことで私たちの意志の伝播に大きなファクターとなるものです。
そのお話に対して大きく共感しました。私たちの選挙運動も、長い年月を重ねた物語創出の活動です。結果主義ありながら、必ずしも結果が出ない場合も多いとすれば、心を打つ感動発信の活動をしなければなりません。これが難しいですし、いい加減なものではすぐに見破られる物です。実はその結果が投票数となり勝ち負けになります。
「心こそ大切なれ」とあらためて教えられました。