霞ヶ浦浄化は、私のルーツの原体験に基づく最大のテーマです。
まぎれもなく霞ヶ浦で泳いでいた事実を、私は誇りにしています。
自然の恵みとは、生家の前に広がる霞ヶ浦そのものです。確かに、度重なる堤防の決壊もありました。
我が家が、土浦市田村の地に入植したのは、霞ヶ浦に自ら干拓事業ほ興し、自ら米作の田を設けんがためです。それは、増水による水害との戦いだったと聞いています。霞ヶ浦への挑戦が、今の八島を作っているのです。
堤防は、私的なものから国の管理となり、災害の防止が図られました。また、戦後は農地解放により、多くの土地が自らの手を離れました。かつては、我が家の二階から見渡すすべてが我が耕作地であったとは、私には想像ができません。時代とともに土地所有も、農業それ自体が変わりました。この地は、米から蓮根になりました。全く不思議なことに思えます。
さて、霞ヶ浦の水質の現状は、ここ数年、全く改善されていません。現状維持するだけでも良しとしなければならないのかもしれません。今年のアオコは、最悪でした。
今、霞ヶ浦水質浄化への新たな開発を注目しています。
それは、光触媒処理された軽量発砲ガラスによる汚濁物質の吸着・光分解をしようとするものです。
現時点では、実験室での成果を確認できています。今後は、フィールドでの実証実験をしたいと考えます。このフィールド実験には、場所の選定もさることながら、複合汚染ともいえる複合汚濁物質の精緻な分析とともに、すべてをオールマイティに浄化するには、処理能力の複合化も必要です。単一効果を短期日に求めるのではなく、3年程度のスパンで成否を確認したいと思います。
既に、産官学の連携もスタートできそうです。あらゆる手法が霞ヶ浦には必要です。やはり、あまりに大きな湖であり、本来水の浄化の最大効果となる水の流れに購う水質浄化方法となるからだと考えます。
私も、この手法に期待して、最大の応援をして参りたいと思います。