【液状化】地盤沈降による傾斜には耐えられない。引っ越しが相次ぎ切なさく悲しい。

 土浦市大畑の藤沢団地の地区長さんを訪ねました。
 それは、先日、私の「八島いさお県政報告」をご覧になったことがキッカケに、是非藤沢団地の震災後の現状を見て欲しいとの要請を受けたからです。
 藤沢団地は、現在は破産した茨城県住宅供給公社が、昭和62年から5年間にわたり土地付き一戸建てを150棟ほど分譲した団地です。
 この内、39棟が東日本大震災による地盤沈下や地割れの被害を大きく被りました。その8か月後の現状を視察致しました。
 特に、県道199号線沿いの一列となる居宅の被害が甚大です。これらの宅地は、開発以前は沼地や田であったことから、用水路が県道に沿って敷設されています。この道路より低位な用水路に対して宅地が傾斜しています。また、地下水の流れが変わってしまい地盤の緩みが見られます。宅地の沈降もハッキリしていて、建物の傾斜は気分が悪くなる劣悪な状況です。
 その場でお会いした住民の方は、引っ越しを決意したと話されました。しかし、この家は売却できない、いや買ってくれる人はいないとも話されました。今回の地震の最も厳しい現実です。
 この被害に対する回答はなかなか見つかりません。本来は、県の分譲でもあり、何とか原状回復の手立てがないのかと検討を要します。当面は、ジャッキアップするなとして土地より建物が通常通り居宅できるようにして差し上げたいと思います。そのための助成は、復興基金の運用も検討材料だと考えます。公と私の間に、復興基金の役割があると考えます。今後の補正予算の発表に期待します。
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 段差は、20㎝程度の沈降です。この割れ目が、居宅10軒程度、地震の通り道のように続きます。
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 玄関先より道路が高くなっています。典型的な液状化現象です。
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 用水路は、開口部が狭まらないように鉄製のパイプで補強してあります。