地元土浦市を回らせていただき風評被害への対応についてお話を伺いました。
それは、今年頂いたお歳暮が例年と違っていたというものです。この方は例年関西方面からお蕎麦やうどんをお歳暮で頂くそうですが、今年はなんと「お米」であったそうです。米所の茨城へ何と「お米」。関西では、茨城のお米は食に適さないと考えたのか、放射能汚染を東北三県と同様に解釈しているのか。頂いてみて風評の現実に驚かれたそうです。
更に、福島県会津若松氏から「柿」が届けられたそうです。この柿の箱には、会津若松市長の直筆サインが印刷されたメッセージが同封されていたとの事です。
「消費者のみなさんへ 「会津若松市産 みしらず柿」 福島県が行う放射性物質の緊急モニタリング検査の結果、会津若松市産みしらず柿から放射性物質は検出されませんでした。 平成23年10月13日 会津若松市長 室井 照平 検査結果は、会津若松市ホームページ -アドレス-」と言うものです。
「茨城県の場合、県市町村では、このようなメッセージは入れないのですか」とのご質問でした。
早速、農林水産部とも連携して、①茨城県では一部の農協や出荷団体で自ら検査測定してメッセージを封入しているケースはあります。②いわゆる安全宣言等は、福島第一原発事故の収束か国の安全宣言がまず行われるべき。③検査の手法等に問い合わせが殺到する。④県としての対応となるとメッセージのあるなしが安全かどうかの基準になることは避けなければ不公平。⑤県としては、市場や量販店バイヤーからの求めに応じて県の検査結果を求めに応じて提出している。⑥放射性物質の検出は、時とともに場所や品目に移動があるため、個別に時期を確定して責任ある体制をとることには慎重になる。などを報告致しました。
ご意見は、茨城の風評被害を心配されてお話し下さったもので、深く感謝したいと思います。なかなか難しい問題です。少しづつ放射性物質の安全性が確保される基準が決まりつつあります。それでも、自然界に必ずある放射能をも拒否する考え方もあるようです。安全と安心が一致することが最も求められますが、お子さんを持つ家族と高齢者家族と色々な立場と状況があることをしっかり理解して対応する以外にないと考えます。
最大の努力で不安を取り除くこと。正確な情報提供であること。お一人おひとりの立場を理解すること。放射性物質の検査結果は、常に移動変化すること。などを踏まえた対応が必要だと考えます。
下記は、霞ヶ浦から土浦駅のビルを望む夕日です。風もなく穏やかな夕暮れの帳を感じてシャッターを切りました。