「霞ヶ浦に係る湖沼水質保全計画(第6期)(案)」に対するバブリックコメントを求める「県民の意見を聞く会」が土浦市にある霞ヶ浦環境科学センターで開催されました。
同会は、本日の午前中は鉾田市で、午後は土浦市の本会場で、明日は潮来市の中央公民館で、県生活環境部環境対策課が主催して、課長が計画の概要を説明します。その上で質疑をするなど幅広く県民のご意見を募ろうとするものです。
「霞ヶ浦に係る湖沼水質保全計画」は、昭和61年以来5年毎に保全計画を立案し、県の部局横断的にも事業計画するなどしてきました。
策定等は、茨城県環境審議会霞ヶ浦専門部会(部会長・須藤隆一東北大学客員教授)により策定中です。
今日の説明は、改めて霞ヶ浦の水質を決定づける各種の要因を確認しました。つまり、①面積(220㎢)と水深(4m)、②水の滞留日数200日、③98万人の流域人口、④豚29万頭や養鶏、⑤ハス田、畑37%、⑥山林の割合が低位19%が、諏訪湖や琵琶湖と大きく相違しています。
つまり、「汚濁原因は多く、希釈要因に欠ける」ことが、時として各種事業が効果ありとするのの改善進捗に繋がらないジレンマに繋がっているようです。
燐は、生活排水。窒素は畜産。また指標の隠れてパーセントではない実数であることへのまやかしが感じられます。簡単に生活用水を下水道につなげられない実態があるのです。
今回の第6期計画の特徴は、霞ヶ浦を西浦と北浦に分けて目標設定を行ったことです。この二つで霞ヶ浦であり、大きく繋がっていることを考えれば、結果は一緒になるるかもしれませんそれでもも過去のデータは西浦と北浦の違いを明確に表しています。特に北浦の水質を精査すると地中の窒素が溶出していることが汚濁の原因とも解せられ、攻め方も変えるべきだという見解です。
その上で、植物プランクトンの異常発生が今夏のアオコ問題でした。透明度が上がるから光合成により反復増加するということは、負の連鎖というより、各種三すくみみたいで気温や降雨等の影響を巣毒推し量らなければなりません。
やっぱり、地道は戦いです。
終了前の質疑では、第5期計画の総括が、不十分ではないかとの意見もあり、更に各種事業の成果や進捗状況を明視すべきだというものもありました。
また、霞ヶ浦の今後の姿を問い、浚渫の継続はどうか、下水の普及率向上はどうなるか、森林は針葉樹ではなく広葉樹にしてはどうかとの提案もありました。また、河川河口付近でアンモニアが発見されていることから、今後の検査の徹底も求められました。
これからの活動は、県民市民との連携や啓もう活動に大変に大切です。具体的に連携したり子供たちへの教育を施すことで市民県民協働が図られるべきです。
そして、最後の質問は、「今まで同じことをやっていてはダメ」との声が上がりました。大変に厳しいご意見ですが、集った皆様は市民レベルで霞ヶ浦水質改善に尽くしている方ばかりです。このジレンマの中で、確実で息の長い戦いをしていきたいと思います。