国道6号バイパスは、土浦市の車社会のあり方に大きく影響を及ぼしました。一つは、土浦駅周辺市街地との距離間やアクセスであり、二つは、高架道主体であることから沿線開発の遅れがあったということだと思われます。
一については、いずこの地方都市でも起こりうるものですが、土浦市が大枠は平地ながら河川と丘に囲まれた地勢によったとも考えられます。加えて渋滞解消に地域の理解が得にくい状況が中心市街地を大きく避けた設計となったと思います。
二は、イオンの進出によって大きく変わりました。そして駅中心の市街地が変貌したわけです。つくばエキスプレス開通による東京通勤者の土浦駅乗降の大幅減少と相乗した大規模店舗は、土浦市のあり方を多くの地方都市の持つ課題同様に変化させました。後は、この現状をどう発展させるかではないでしょうか。
さて、関東地方整備局の直轄事業としての国道6号バイパス工事の2012年度は、備前川橋の上部工と常名高架橋(972m)の下部工、道路設計推進の計画です。4車線化を2016年に供用化したい以降であり着実な進捗が望まれるところです。
私たちは東日本大震災の3.11の当日に国道6号の重要性を再認識しました。つまり、電気が途絶え、信号すら点灯しない道路の拠り所は国道6号であった言うことです。国道6号と周辺道路の混雑の比は余りにも明らかでした。常磐高速道路は、不通であり緊急車両専用ともなりました。基幹道路の整備は、物流や移動の手段であるとともに、安全安心の避難道路であったということです。その意味からも、私は早期の国道6号4車線化を切望します。
また、国道6号は、国会議員のさや当てにも使われたことがあります。早期完成しない理由や、工事進捗交渉への関わりなどが、選挙戦での耳目にふれる事柄となることもありました。
さて、これからの道路のあり方とはどのようなものでしょうか。人の移動も物流も、少子化の中で減少するのでしょうか。高齢化の中で本当に安全な道路とはどのような形で唱歌。用地買収が一部でもできなければ見切りでスタートする工事はなくなるのでしょうか。いつまで道路を作り続けるのでしょうか。補修のサイクルの中で予算は確保できるのでしょうか。
これらを政治が判断し、責任と説明の中で実行していかなければなりません。ここに今年の私の課題を見つけたいと思います。