【動物救護】原発事故から愛犬愛猫を救う、命を守り、生きるべき道を探す信念の行動に感銘。

 茨城県議会公明党県議団の四名は、今日、福島県福島市と三春町を訪れ、福島第一原子力発電事故に対する緊急災害時動物救護本部の福島シェルターを視察しました。
 視察に際しては、福島県本福祉部食品生活衛生課の専門獣医師である平野井浩氏に丁重で詳細なご説明を頂きました。心から感謝申し上げたいと思います。
 福島県職員として避難勧告や警戒区域の立ち入りが禁止されている中を調査捕獲等の工夫を凝らして、取り残された犬や猫を救護する献身的なご努力はすさまじいくらいに命を大切にするやむに已まれぬ行動と思割れます。
 同本部の第1シェルターでは、救護された多くの犬たちが、その個体を一頭一頭がケージの中で清潔に保護されていました。保護された犬たちは、所謂座敷犬ではありませんから、体も大きく大きな庭で自由に飼われていたことが分かります。そして、ケージには保護された地区名などが記載されており、原発事故の中で生き抜いてきたことが分かります。
 本来であれば、私たち人間の避難とともに愛犬たちも避難するべきたったと思います。そして、大切な命として保護されるべきだと思います。もちろん、自然に近く自由に育つ愛犬たちをケージに入れることは大変かもしれませんが、このような災害を思うと人間とともに愛犬たちも災害に対する何らかの準備させておくべきだと思います。
 ましてや、人間と愛犬の関係性が問われるような状況もあります。飼い主がいる愛犬は、放棄がなければ新しい飼い主のもとに行くことはできません。
 しかし、仮設住宅等に避難した住民は、自宅に帰れば引き続き飼育したいと、いつ帰れるか分からないもどかしさの中でお話になるそうです。離れ離れの家族ような愛犬のあるべき飼育を考えなければならないこともあると考えます。
 今回の救護活動では、「なぜ助けないのか」等々のお叱りの苦情も相当あったようです。人間も退避する場所に愛犬を救う国難さに呻吟したそうです。また、本当の救護実態を知らない中傷もあったそうです。救護の困難さは、単に愛犬を連れ出すことだけではありません。避難地域に、夜中に餌を撒いていくことは、保護を困難にするばかりか、害鳥等の繁殖も誘発します。動物愛護のあり方は難しい局面もあるそうです。
 今回は、ボランティアの活躍も教えて頂きました。命ある者の世話は大変な努力の繰り返しです。命ある者を救い、命あるものを守ることの大切さを改めて実感致します。
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