一昨日、鉾田市の公明党入江市議から、市内のシイタケ農家の窮状を訴えるご相談がありました。
そのシイタケ農家の方は、現在も続く出荷停止を嘆くとともに、
①新しい原木で栽培してみたが、どうも安全基準値に抵触しているようだ。
②ましてや、4月以降の食品安全基準のハードルは高い。
③そこで完全なハウス内栽培にしたいが、ノウハウがない。
④原発が原因は明確であり、東電からの保障もきめ細かく対応して欲しい。
⑤新しい原木の仕入れ選定や、購入時洗浄等の指導が欲しい。
⑥このままでは路地栽培シイタケ農家がなくなるのではないか。
等の訴えでした。それは、厳しい現実の前で呻吟するお姿が目に浮かぶようで、かつて旭村(現鉾田市)に住んでした私としてはつらい申し出でもありました。
そこで私は、今日県庁に赴き農林水産部林政課の担当者に、上記の現状を訴え、県の善処を求めました。
県は、来年度予算編成の中で、「特用林産施設等体制整備事業」として、原発由来の放射性物資濃度指標超となるシイタケ原木やほだ木に対して、シイタケの発声器官を残しながらやむなく更新する場合の、原木新規購入経費の助成を図りたいとしています。また、放射性物質濃度を減らすためのシイタケ原木洗浄機の導入経費の助成を行いたいとしています。
原木更新は、補助率1/2、300,000本を想定してシイタケ生産団体に、洗浄機は補助率1/2、5台を予定するとしています。
担当者との面談では、シイタケ農家の現状を良く了解したうえでの施策検討がなされていると感じました。
①新規原木の調達先やその方法にも各地に問い合わせて、基準値を確実に下回る原木を探していました。
②洗浄等の放射性物質濃度の減少策についても、先進事例の調査がされており、営農指導に注力するとの事でした。
③東電に対する賠償金請求方法も、販売差額や出荷停止によるものだけでなく、簡易ハウスに設置に対する賠償の可否等の交渉もされているようです。
④残念ながらシイタケが、放射性物質汚染のリトマス試験紙のようになっており、茨城県内農業への風評被害等を考慮すれば1日も早い出荷制限解除を目指したい。
等々の話を致しました。
シイタケは、食卓の彩というだけでなく、明らかな健康食品です。
そのシイタケの危機を、何としても乗り越えなければなりません。残念ながら、なぜシイタケに放射性物質が取り込まれやすいかは不明です。
自然界でありのままに育つ原木シイタケ。これが完全ハウス内栽培では、もしかすると菌床栽培と同様になるのかもしれません。そこの定義を詳しくは存じあげませんが、共に安心安全の納得の上に食卓にあることを望んでやみません。