【県議会】24年度予算知事議案説明、震災被害から反転の復興を期して予算審議に臨みます。

 平成24年第1回県議会定例会が開会されました。
 初日は、本会議で、橋本知事から議案の提案説明がありました。以下、その概要を記載したいと思います。
 (県政運営の基本方針)
 本県は、今後の発展を目指して、1日も早い復旧、復興を成し遂げるとともに、雇用の場を確保し、定住人口の減少を抑え、交流人口の増大を図っていく。そのために陸・海・空の広域交通ネットワークを活用して、企業誘致や中小企業振興に努める。
 (県政の重要課題と予算編成の基本的考え方)
 第一は、復旧、復興。本県を再び発展の軌道に乗せる。
 ①昨年、本県人口は、14,444人減少と昭和40年以降最大幅と憂慮すべき事態。よって、施設復旧に全力を尽くし、沿岸部13市町村を対象に「茨城県産業再生特区」を申請する。
 ②原発事故対応。放射線量の的確な測定で、県土と農林水産物の安全性をPR。また市町村の除染計画実施を支援する。
 ③東海第二原発。県の原子力安全対策委員会で審議、国の位置づけから、新たな安全基準の策定と規制体制の確立に努める。国に対応方針の説明を求める。
 ④防災体制。震災対策編を地震対策と津波対策に分割し見直す。また燃料、帰宅困難、避難所対策の充実と強化を図る。原子力災害対策は、国の指針待ち。防災拠点や指定避難所の非常用電源として太陽光発電等の活用を図る。
 第二は、経済・雇用対策。
 ①雇用創出等基金の活用し、市町村事業を含め、7000人の雇用創出を目指す。また、資金繰り厳しい中小企業にセーフティネット融資に円高枠を設ける。公共事業は本年度とほぼ同額を計上した。
 第三は、「生活大県むづくり。
 ①「住みよいいばらき」のために、地域医療の充実と少子化対策に注力。医療は県内どこでも安心して質の高い医療機会の確保、少子化対策は未婚の男女の出会いの場ツ瀬栗、ワーク・ライフ・バランスの推進、
 ②高齢者福祉は、第5期いばらき高齢者プラン21の策定で地域包括ケア体制の充実を図る。
 ③障害者福祉は、「障害者の福祉に関する計画」策定し充実を図る。
 ④子育ては、「生きる力」を育み、理科教育と外国語教育に注力する。
 ⑤生活大県づくり」の樽の「産業大県」づくりとして、企業立地補助金の活用で企業誘致に努力。「つくば国際戦略総合特区」から新事業や新産業の創出を目指したい。
 ⑥農業では、「食の安全・安心・高品質を目指すエコ農業茨城~消費者のベストパートナー茨城農業」の実現を図る。
 第四は、行財政改革。
 ①第6次行財政改革大綱の策定と実行。「県庁改革」「財政構造改革」「出資団体改革」「分権改革」の改革プログラムに取り組む。
 ②地域主権改革の推進は、「国と地方の協議の場」の法制化、「地域自主戦略交付金」を導入した。更なる推進を知事会等を通じて図っていく。
 ③入札談合関与行為の調査結果を踏まえて、幹部職員の停職や減給、知事副知事の給与減額をした。
 (予算)
 一般会計予算規模は、90兆3,339億円と前年比2.2%減。政策経費も前年比5.2%
減少させ、「東日本大震災復興特別会計」を3兆7,754億円計上した。
 県税収入は、3,594億円。地方交付税は、1.867億円。臨時財政対策債は、1,008億円。それ輝80億円不足し、県債管理基金から借入する。
 
 第一に、「住みよいいばらき」づくり。
 ①地域医療は、本県地域枠が5名増員し、25名。救急医療は、日製日立総合病院に救命救急センターを設置、鹿行地域に小児救急医療体制を整備。災害拠点病院の耐震化を進める。
 ②少子化対策は、結婚支援体制の充実、待機児童の解消、子育て支援に取り組む。児童虐待対策は、啓発と早期発見に努める。
 ③高齢者対策は、介護サービス基盤の充実と介護予防活動の充実を図る。
 ④障害者福祉は、障害者施策と障害者サービスの体制整備を一体的に進める。
 ⑤安全安心のために、警察の夜間体制の充実と警察署の再編整備、警官の増員を図る。
 ⑥交通安全対策は、通学路を中心に展開。
 ⑦地球温暖化は、エコチャレンジと茨城エコ事業所登録を進める。
 ⑧霞ヶ浦は、リンの削減とアオコ対策。
 
 第二に、「人が輝くいばらき」づくり。
 ①理数教育は、理科免許ある教員増員配置し充実させ、外国語教育は、発音力ソフトの使用拡大、ディベート活動の充実を図る。
 ②児童教育は、35人学級を小1、2年生までに拡大。
 ③特別支援学校は急増する生徒に対応する。
 ④国体は、開催準備と競技力向上を図る。
 
 第三に、「活力あるいばらき」づくり
 ①首都圏中央連絡自動車道は、用地取得が進展、東関東自動車道水戸線はも用地買収が進む。
 ②港湾は、茨城こう日立港区の東京ガスLNG基地建設が進む。また常陸那珂港区や鹿島港外港の岸壁の整備が開始。
 ③茨城空港は、神戸便の1日2便化、上海便の週6便化に増便。
 ④「インターネットテレビ」事業の試験的実験開始。
 ⑤「つくば国際戦略特区」は、ホウ素中性子捕捉療法の開発。がん治療の開発実用化に注力。
 ⑥ビジネスコーティネーターの活用で製造業の受注破壊の増強。
 ⑦商業振興は、賑わいづくりとコミニュティ機能の強化、経営力の強化を展開する。
 ⑧雇用の確保は、離職者・高校生・大学生等の面接や職業訓練機会の推進をはかる。 
 ⑨脳器用は、安全・安心・高品質を基本として、付加価値向上による6次産業化を推進する。
 以上の項目で知事説明がありました。
 新年度予算であり、幅広く絶対量も多い予算案です。本格復興のスタートを切るためには、少ない予算を最大限に効果的に事業化し、短期中期長期の結果を出していかなくてはなりません。
 常任委員会の日程も十分あるようです。付託された分野では、議論を尽くして、予算執行を求めたいと思います。今日から本格的な研鑽の開始です。現場の声の反映に努力して参ります。